ムソウノカキオキ

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オモチャ展開から振り返る仮面ライダービルド その4(完)

 ローグの敗北後、今まで暗躍していたブラッドスタークが本格的に動き出しました。
 そして33話にて仮面ライダーエボルに変身することになります。
 いわゆる”ラスボス”である仮面ライダーエボルのメタ的な特徴は、その”活躍”がおもちゃの後押しを受けていたこと。
 まず、専用のライダーベルト『エボルドライバー』(ビルドドライバーの仕様変更)の発売。
 ここまでは前作『エグゼイド』のラスボスである仮面ライダークロノスと同様。
 しかし、クロノスと違うのは、3種のパワーアップアイテムが発売されたことです。
 これにより、いくらビルド達が番組中で追い詰められてもおもちゃの販売としては致命的な影響が出ない構造が作られました。


 なにしろ、ビルドを追い詰めるエボルも、スポンサーとしては活躍してほしい(おもちゃを売ってほしい)キャラクターなのですから。
 仮面ライダーエボルはブラッドスタークの頃と同じ武器も使用。この点でもおもちゃのPRとなるキャラクターとなりました。


 さらにはエボルドライバーで変身するもう1人の悪の仮面ライダーマッドローグも登場。マッドローグの変身アイテムにはビルドドライバーと連動する(両方のベルトで変身アイテムが鳴る機能がPRされました。
 新しいおもちゃの発売は無かったものの、悪役側のさらに大きな動きとしてはフルボトルを使った初期に登場した仮面ライダービルドに変身する”葛城忍”(主人公の父)が登場したことも特筆に値します。
 いわゆる”偽ライダー”と違って主人公の変身していたビルドと全く同じ姿になる葛城忍。彼の登場により、ビルド(主人公)の変身する機会が少なくなっていたラビットタンクフォームをはじめとする初期の姿に再びスポットライトがあてられることになりました。

 

 もちろん、ビルドも追い詰められてばかりではありません。
 ビルド、クローズ、グリス、ローグの4大ライダーの団結。そして、仮面ライダービルド最終形態ジーニアスフォームへの変身。ジーニアスフルボトルをはじめ、ジーニアスフォーム関連商品は『仮面ライダービルド』のトリを飾る商品として展開されました。
 こうしてライダーたちは悪のエボルに最終決戦を挑むことに。

 

 最終版となると少しずつ新番組にシフトするところ。
 しかし、近年では最終版での展開をカバーする手段=公式通販が発展してきていました。
 公式通販のメリットは、事前予約方式を取ることで、そのアイテム(おもちゃ)が欲しい人に欲しい分だけ生産すれば良い、と言う点です。
 これは、全国の小売店に販売をお願いするには利益を取りづらいと素人目にも分かる、けれどファンなら絶対に欲しいというおもちゃを世に出すことができると言うことです。*1
 ここではそうした公式通販で販売された商品群を見ていきます。
 仮面ライダークローズの新形態仮面ライダーグレートクローズ。ドラマ的には第37話で変身不可能となったクローズが復活するというドラマチックな展開でした。しかし、31話で登場したクローズマグマの関連商品との競合を避ける意味もあってか店頭ではほとんど商品が販売されませんでした。
 しかし、公式通販サイトでは変身アイテム『グレートクローズドラゴン』が受注生産。物語終盤に予約したファンの手元に届きました。
 仮面ライダービルドの劇場限定形態『クローズビルドフォーム』の変身アイテムのクローズビルド缶、
 仮面ライダーグリス最期の変身となった『グリスブリザードフォーム』こちらも変身アイテムが受注生産されました。
 これらのアイテムは、デザインとしては他の商品の仕様変更としつつも変身する役者さんの名台詞を多数収録したファンアイテムとしての側面も強い仕様となっており、公式通販限定と言う特殊な販売形態なればこそというものになっています。
 いずれも、ビルドドライバーと連携したアイテムとなっており、”ベルトを買うくらいに番組が好きなファン”に向けて販売されたものと言えるでしょう。

 

 ファンアイテムと言う色が同様に濃いものとしては、TV放送後に発売されたオリジナルビデオ作品『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』のおまけ扱いとして発売されたマッスルギャラクシーフルボトル、そして『(同) 仮面ライダーグリス』のパーフェクトキングダムがさらに存在します。
 作品自体も、TVシリーズの脇を固めたライダー達にスポットを当てたファン向けの色が濃いものとなっており、『グレートクローズドラゴン』等と同様にファン向けの仕様となっているのも道理と言えます。
 (お値段的にも、おもちゃの同梱されたディスク自体がファンの方が購入しやすいという事情もあります。また、いずれもアイテムもTVシリーズ終了後に一度生産終了となったビルドドライバーと連携したアイテム

 こうしたディスク同梱のおもちゃ展開は『仮面ライダー鎧武』(2013年)から始まったものですが、2019年現在でも行われていることからも、『仮面ライダー』シリーズ、ひいては『仮面ライダービルド』には子供たちと同等以上に大人のファンが存在すると言えます。

 

・さいごに
 なるべく批評的なコムズカシイ話は避けて、『ビルド』のおもちゃにどのようなものがどんなタイミングで登場・活躍したか、というところを振り返ったつもりです。
 改めてみると前作『エグゼイド』など過去の作品を踏まえつつも、ラスボスの商品展開が充実しているなどの特殊な点や、大人のファンに目を向けた商品展開と言う近年の新しい流れなどが見えてきたように感じます。
 現在放送中の『仮面ライダージオウ』も折り返しを迎え、これから番組的にも、おもちゃ的にもどのような展開を仕掛けてくるか、大人のファンの一人として楽しみです。
 さいごに、雑文、乱文にお付き合いいただいた読者のあなたにお礼申し上げます。

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*1:『DXオモチャ』以外は事情が異なる部分もありますが、今回は割愛。