ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

平成仮面ライダー夏映画つれづれ語りPART.2『仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』

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(放送当時発売された『アドベントカード』より、特別な2枚)

(©2002石森プロ・テレビ朝日・ASATSU・DK・東映  BANDAI 2002 MADE IN CHINA)

 

 今回の話題は『仮面ライダー龍騎』の劇場版『EPISODE FINAL』。『仮面ライダーエグゼイド』と同様”終わり”を前面に打ち出した作品……とだけでは終わらないのが悩ましい映画です。

 個人的に、『龍騎』にはライダーシリーズの中でも特にドハマリしたクチなので、今回は”夏映画シリーズとして”と言うよりも”龍騎と言う作品として”という部分により過ぎたお話になっています。

 あと、物語のネタバレを前提とした話題が入っているのでご注意願います。

 具体的には、未見の方は観ましょう、今すぐ。

 

かんたんなあらすじ:
13人の仮面ライダーの戦いに、タイムリミットが迫っていた。
ライダー同士の戦いを止めようとする城戸真司(演:須賀貴匡)=仮面ライダー龍騎仮面ライダーファム=霧島美穂(演:加藤夏希)と交流していく。
謎の仮面ライダーリュウガが現れ、戦いが激化していく中、隠された真実が明らかになる。

 

TVシリーズとのつながり:パラレル 

 

TALK:

・最終回先行上映
 最終回を夏に。
 このセンセーショナルなキャッチコピーが本作最大の特徴でしょう。
 まぁ、実際はテレビとは異なる『もう一つの最終回』となったので、誇大広告になったワケですが(苦笑)。
 けれども、物語の始まりやモンスターの秘密と言った最終回に明かすべきことをシッカリと描いており、『もう一つの最終回』に相応しい作品に仕上がっています。
 そして、『仮面ライダー龍騎』と言う作品を約1時間の映画にすることを考えると、”終わり”を描くことが最高の形なのだと言えます。
 13人の仮面ライダーが、それぞれの願いのために戦い、散っていく---これが『仮面ライダー龍騎』と言う作品の基本的な流れです。
 劇場版の新ライダーとレギュラーキャラが同等以上の、それも最高の熱量を持って戦いに臨むシチュエーションは何か……と考えると戦いの終わりに向かう物語なんじゃないかと。
 もしも、劇場版がTVシリーズの挿話という形を取っていたら、観客は「まぁレギュラー陣は生き残るだろう」と思って作品を見に来るでしょうから。
 実際、『龍騎』にはTVシリーズ、TVスペシャル、劇場版、とそれぞれ独立した作品になっており、それぞれが異なった『終わり』を描いた作品となっています。

 

・進化する戦闘員
 本作の戦闘員にあたるキャラクターはヤゴ型モンスター、シアゴースト。
 このシアゴーストは本物のヤゴのように脱皮を行うことでトンボ型のレイドラグーン、ハイドラグーンへと成長していくことが特徴です。
 この進化は、数が多いだけで他のモンスターよりもそこまで強くないシアゴーストから始まり、脱皮を繰り返すことで、映画のラストではその圧倒的な数が危機感、カタストロフを演出する……と言う変化に繋がっていきます。

 

仮面ライダーファム/霧島美穂
 初の女性ライダー、という触れ込みで登場したキャラクター。
 ハイヒールなど女性らしい優美さと、レイピアや薙刀を使ったケレン味のある戦い方が魅力。
 いやまぁ、単独で滑空できたり、羽で幻惑したりと今回限りのキャラクターだからこそできた感もあります。
 変身する霧島美穂はしたたかな結婚詐欺師ですが、18歳と言う設定なんですよね。公開当時はあまり意識していませんでしたが、今から見ると大人びた雰囲気と18歳と言う年齢相応に大人になりきれていないアンバランスさが魅力です。……コレは自分が美穂よりもすっかり年上になったからこその感覚だろうなぁ(苦笑)
 物語のネタバレになることを言いますと、上映当時彼女の結末にはあまり納得が行っていなかったんですよね。
 せっかく劇場版オリジナルキャラクターなのに、物語の結末自体には一切関与していないんですもの。
 美穂がいてもいなくてもこの映画は成立するじゃないか。彼女の物語はなんだったんだ、と。
 ただ、主人公たちの前に現れ、散っていくという立ち位置は実に『龍騎』ライダーらしい立ち位置なんですよね。
 テレビに登場したほかのゲストライダーたち、そして本作にも出演しているレギュラーのライダーたちも、美穂と同じく自分の望みのために戦い散っていく。
 霧島美穂=仮面ライダーファムと言うキャラクターは『龍騎』ライダーらしいゲストキャラクターとしてつくられているんですね。
 そして、彼女の死から、物語は一気に終幕へと向かっていくのです。

 

・結末について
 これまたネタバレなことを言ってしまえば、本作(そして翌年の『555』も)の結末は「え、これで終わり!?」と言う驚きが大きな物でした。
 ただ、『龍騎』と言う作品は八方丸く収まる大団円が難しい作品であることも確か。(ほとんどのライダーが人殺しだもんなぁ……)
 それこそTVシリーズのようなテを使うくらいしか、この作品をキレイに終わらせることは難しいと言えましょう。

 

・さいごに
 トガった要素や宣伝が目立つ劇場版『龍騎』ですが、全てが終わった後に思い返せば「『龍騎』の劇場版としてこれ以上自然な形は無かったな」と思えました。
 逆に言えば、エッジの効いた作品ばかりの仮面ライダーシリーズの中でも燦然と輝く『仮面ライダー龍騎』の異端さが改めて認識できました。
 濃いキャラクター達が自分の願いのために、時にコミカルに、そして時にヒリヒリするくらいシリアスにぶつかりあう『仮面ライダー龍騎』とその終わり。
 その一つの形がここにあります。

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