ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

年始の挨拶&『fate/apocrypha』~最終回にわ感想

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fate/grand order より、©type-moonFGO PROJECT)

 

 新年あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくおねがいします。
 本年も好きなことを好き勝手ゆるゆると語っていければと思っております。


 さて、今回は昨年末最終回を迎えたアニメ版『fate/apocrypha』について、遅ればせながら語っていきたいなと思います。

 

・全体を通して
 賛否両論あるようですが、個人的には全編通して楽しく観られました。
 いやまぁ、終盤巻き進行だった感は無いでは無いですが。
 それでも、ストリングスが印象的な美しい音楽、声優さん達の熱演、そしてA-1 Picturesが持てる力を全て注ぎ込んだと言わんばかりのバトルシーンの熱量は素晴らしかったです。
 もう少し尺が欲しかった!と言う思いはあるものの、これ以上の量があったら連続2クールでの放送は難しかっただろうなとも思います。

 

聖杯戦争と言うシステムについて
 聖杯戦争、それは願いを叶える聖杯を名だたる英雄と魔術師たちが奪い合う争い。
 言い方を変えれば、自分ひとりの願いのために他の全てを犠牲にする争いでもあります。
 『apocrypha』では、聖杯戦争の犠牲者としてホムンクルスが存在することでその残酷さが際立ってたように思えました。
 今回の聖杯戦争=聖杯大戦が”真っ当に”行われていたとしても、叶えられた願いは多くの命を踏みつけにした、血塗られたものだったことでしょう。
 ……そーゆー背景もあって自分、聖杯戦争の中で英雄らしく振る舞おうと”格好つけた”サーヴァントに対してはちょっと厳し目な見方をしてしまっていました。
 逆に、聖杯戦争の中で、善も悪も無く好き勝手してるヒト達のほうが好感持てたり。
 スパさんとか良いキャラしてましたよねぇ、馬鹿っぽいですけど。(オイ)

 

 ココから先は、主要キャラについてつらつら語っていこうと思います。本当は全員語りたい位ですが、キリが無いので本当に主要なキャラに絞って!
 

・ジークくんについて
 雛鳥のように無垢な少年。
 生きたい、という原始的なしかし生物として真っ当な欲求から始まり、短い間に様々なものを見て、最終的に人間のあり方を肯定する所まで来た。
 その生き様は決してスマートな物ではありませんでしたが、と言うか「すまない」の連続でしたが(何せ二代目「すまないさん」ですからね!)、その成長ぶりは美しいものだったと思いました。
 そういう所がアストルフォやレティシアさん、そしてジャンヌには輝いて見えたのでしょうね。
 けれどもだからこそ、彼には人間の中でもっと多くの、美しいものや醜いものを見て、感動したり絶望したりして欲しかったと思います。
 何せ、その一生をかけて人間の感情を描いてきたシェイクスピアでさえ人間の全てを理解することは叶わなかったのですから、いわんやジークの知らないヒトのあり方が世界にはたくさんあることでしょう。
 いつかの未来、ジャンヌに迎えに来てもらったジーク。彼はその時代の人間の営みを見ることが叶うのでしょうか。そしてもし、それを見たとしたらどう思うのでしょうか。

 

・アストルフォについて
 おそらく最もアニメ化で株を上げたキャラクター。
 一見”男の娘”と言うニッチなヒロイン枠かと思いきや、意外や意外、装束以外に女性的な所が殆ど無い男らしい少年(副)主人公ぶり。
 聖杯戦争をノリと勢いで駆け抜けてる感もあるのはご愛嬌。
 理性蒸発と言う前評判とは裏腹に、人生の先輩としてジークを導く姿はいいコンビぶりでした。

 

ジャンヌ・ダルクについて
 頑張って物語を回そうと奮闘してる姿が印象的でしたが(メタいメタい)、終盤になって自らを律するあまり自分の恋心を封じてしまっていたという意外な面が明らかに。
 平たく言えば生真面目な委員長属性だったんですな。いや、安易なレッテル貼りはそのキャラの本質を見落としかねなないですが。(と、シェイクスピア辺りに突っ込まれそう)
 同じく恋心を封じたセミラミス&憎悪の心を捨てたシロウコンビに相対したジャンヌが封じていた恋心を支えに奮い立つ姿は尊いものがありました。

 

・シロウ・コトミネ=天草四郎時貞について
 一応のラスボス枠ですが、メタ的にも作中の扱いとしても純然悪と言った感じではありませんでした。
 物語途中、四郎の目的である『人類救済』が、そのプロセスが明かされていなかったこともあり*1、本当に止めねばならぬ悪なのかな?と疑問に思った時もありましたが、それで良かったみたいです。
 きっとある部分では四郎は正しい。けれども、それと同じくらい人としての感情に正直に生きたジャンヌとジークも正しい。あるいは正しくない。
 彼らに限らず、この聖杯大戦に関わった者たちはいずれも等しく善人であり、同時に等しく悪人なのだろうと思います。
 強いて言うなら、四郎にとって受肉したサーヴァントとして生きた60年と言う歳月はあまりに重すぎたのだろうということ。恐らくは、人間らしく老いることも無く、一人孤独に人類救済について考え続けてきた年月は、彼の中で大きな重み、後戻り出来ない要因になってしまったのだろうと思います。

 

・そして---

 英霊たちの物語は終わらない、ヒトが願いを求める『fate』の物語が続く限り。
 と、言うわけで彼らの物語は『fate/grand order』や『fate/EX』シリーズに続いているような、続かなかったりしているようなカンジになっているワケですな。

オンラインでカプセルトイが回せる!colone(コロネ)

 

*1:明かされてもよく分からなかったぜイエーイ!