ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

平成ライダー歴史私観6~『キバ』、『ディケイド』編~

仮面ライダーキバ

それは、時を超えた愛の物語

 『仮面ライダーキバ』は、『電王』から一歩進んで過去と未来の物語が同時進行する番組。
 現代の主人公仮面ライダーキバに加えて、その父を過去編の主人公にするという珍しい設定です。
 果たして、過去に何があったのか、そしてキバの母親は誰なのかと言うことが物語のカギとなりました。
 過去編にも現代編にもアクの強いキャラクター達が登場し、昼ドラ級の恋のさや当てを繰り広げました。
 特に、時を超えて受け継がれる仮面ライダーイクサの変身者、キバの父音也(過去編)、キバのライバル的存在名護啓介の存在感は印象的。
 30分の間に過去編と未来編を行ったり来たりするアクロバティックな構成は作り手にも受け手にも相応のエネルギーが必要になりましたが、物語が進行するにつれ過去と未来の盛り上がりが相乗効果を生むドラマチックな展開を見せていきました。
 個人的には、3人目のライダー、サガの登場から現代編の物語が一気に加速したように思っています。
 また、キバのフォームチェンジには武器に変身したモンスターが力を貸す、大型のキャッスルドランが力を貸すなど、『電王』人気を受けたものだろうかとマニアとしては邪推たくなる要素も見られましたが、実際は『電王』とは全く異なったキャラクターとなりました。

 

仮面ライダーディケイド

 それは、仮面ライダーの全てを破壊し、全てをつなぎ、次の10年の扉を開いた物語
 世界の破壊者の異名を持つディケイドは、番組の外にいる我々にとっても破壊者でした。
 これまで個性的な作品を重ねていく中で、新旧ライダーの共演は難しいと言う空気感がファンの間で広がっていました。*1
 平成ライダーシリーズは過去の作品からの地続きと言う要素を捨て、毎回違う型の破り方をし、作品ごとに凝った世界設定を構築してきました。
 そうして型を破ろうとしたら、いつのまにか型に縛られていたと言うのは何ともテツガク的な話ですね。
 しかし、『パラレルワールド』と言う設定を持ち込むことで『ディケイド』は歴代ヒーローとの共演を可能にしました。
 2クールと言う、シリーズでは変則的な話数だったこともあり、ゲストキャラのいない回が無い、徹頭徹尾歴代ヒーローと共演することが『ディケイド』という作品の個性となりました。
 また、2クールと言う放送期間により、仮面ライダーシリーズの放送開始は9月スタートになりました。
 『ディケイド』と言う作品がもたらした破壊という名の変化によって、以降の平成ライダーたちはその有様を大きく変えていくことになるのでした。

*1:『電王&キバ』のような共演は無いわけではありませんでしたが、それはあくまで番外編