先日、話題のアニメ映画『呪術廻戦０』を観てまいりました
自分は原作・アニメともに追いかけてはいなかったのですが、作画がすごいことを聞いていたのと、今回の映画は原作を知らなくても大丈夫なエピソード０であることを聞いて観ることにした次第です。
正直、いまから２クールのアニメを追いかけるのはちょっぴりツラい（苦笑）
それでも、事前にYoutubeで放送記念特番をチェックするくらいのことはしました。
いささか時間がかかってしまいましたが、ようやく感想を言語化できたので、『全体の（普通の）感想』と『作品の肝となる（と思った）部分の感想』の２記事に分けていきたいと思います。
いずれも、サクっと読める分量なので、作品を観終えた方のちょっとしたお楽しみとなれば幸いです。
（以下、ネタバレ注意）
・映像の話
アクションが売りなだけに作画にもかなり力が入っています。
個人的に印象的なのが、今回２度ほどあるアクション映画のお約束『衝撃でビルのガラスが次々と割れる』シーン。
ガラスの作画がそれぞれかなり細かくて、これは映画館で観た方がスゴさがわかるヤツだ！と確信しました。
また、サブのキャラクターが活躍するシーンも設けられており、ハードな作風ながら意外なお祭り感も感じられました。
・乙骨憂太
まず、本作のような若者向け作品の、高校生の主人公役としてベテラン女性声優さんを配する、というのが近年のアニメシーンに対して最高にロック。
それを演じるのは緒方恵美さん。碇シンジ（エヴァンゲリオン）のナイーブな役だけでなく、天王はるか（セーラームーン）や蔵馬（幽遊白書）のような格好いいキャラクターも演じられる方。
それほどの方だけに、ナイーブな雰囲気から苛烈な呪術師へと成長していく乙骨青年の姿を見事に演じられていました。
ナイーブ、とは言っても序盤からコミカルなシーンは見られ、制作サイドとしては『境遇から内向きになっているだけで、本来は朗らかな若者』くらいのニュアンスでキャラ造型がされている感じ。
そうした複雑な人間性だけに、オープニングで転校初日の乙骨を動きでじっくり観られたのは良かったですね。
境遇が境遇だけに熟睡なんてできない、でも朝に頭をかくくらいはするし、人の厚意に頭を下げる素直さがある。
声こそ入らないのもの、彼の人柄が良く出ていて、好きなシーンですね。
・五条悟
狂言回し。
乙骨青年が比較的受け身はタイプであるのに対し、大人、一人前の呪術師という立場から事件を能動的に追いかけていく立ち位置。
本作における、もう一人の主人公と言って良いのではないでしょうか。
内面的な成長を遂げる役が乙骨青年に対し、五条先生は物語の謎を追いかける探偵的な立ち位置の主役。
五条先生はかなりの人気キャラのようで、なるほど確かにビジュアルも性格も実力も底が知れないミステリアスなキャラクターな上に裏主役ともなればそれも頷けます。
・夏油傑
いかにもジャンプ漫画的なイケメン悪役を本作的・イマドキ的に解釈するとこうなるのね、というキャラクター。
行動目的としてはやりつくされた感さえある王道的なモノながら、きちんとキャラが立っているのはさすが。
櫻井孝宏さんのお声がどこまでも爽やか系なのが、「この男は自分の行いを本当に正しいと信じている！」と感じられます。
「ならこちらは、大儀だ！」というのは本気の言葉だったのでしょう。
短い尺の中でも、過去のドラマがあったのだろうと感じられるのも良い。
しかし、『悪役との因縁がある』って普通は主人公向けの設定ですよね、五条先生（笑）
次回は、自分が『作品の肝となる（と思った）部分の感想』。
と言っても、あんまり『愛』と『呪い』とかのお話はできてないかも（苦笑）それはまぁ、コアな皆さんにお任せすることにしましょう。
