『仮面ライダーリバイス』の敵役(?)、アギレラ様とフリオくん=玉置豪、主人公たちに劣らないほど、ドラマでは注目な2人ですよね。
視聴者の多くは二人のことを憎めない存在と感じているのではないでしょうか。
そのベースにあるのは、2人の関係性……ではあるのですが、その形成過程はちょっぴり歪。
アギレラにとって玉置は、自分が八つ当たりしようが、デッドマンズから追い落とされようがとにかく着いてきてくれる、言わば理由なき忠犬。
一方、玉置としては「救って頂いた」という強烈な理由がベースにある。
17話の相関図によると、アギレラ様的には「忘れちゃった」とのことですが。
18話でアギレラは自分の意志で玉置の命を救いましたが……コレ、本人も言ってるように一人にされたく無いからじゃねえかなあ。
他者への慈しみといったものを十分に発揮できるほどアギレラのメンタルが成熟してるかは、正直疑問があります。
とはいえ、それはデッドマンズという狭いコミュニティで育てられたという環境的なものがデカいので、彼女のせいでは無いのですが。
玉置はアギレ様のことを、頑張ったらご褒美をくれる主だと思っていそうではありますが、アギレラ視点ではむしろ逆。
なかなかにすれ違った2人、ではあります。
けれど。
その上で出力される感情が、『互いにとって互いが大切』であるという良心であることは確か。
個人的には、そこにエモーショナルなものを感じるのです。
どれだけ勘違い、すれ違い、間違いだらけだったとしても、互いの互いに対する親愛はしっかりと存在する。
その想いだけは、2人の間で本物なのではないでしょうか。
玉置はどんな状況であれアギレラのために行動することを厭わないだろうし、アギレラは玉置を簡単に切り捨てられるほど非情ではない。
この点は信頼して観られるな、と。
しかし、それだけにこの2人の関係は、いつか終わりが来るだろうとも感じます。
勘違いだらけの女王様と忠犬関係は、いつまでもそのままというわけにはいかない。
それが破滅的な破綻なのか、互いの成長による関係性の昇華なのかは、現時点では何とも言えませんが(そもそも、まだ決まっていない気がする……!)
願わくば、2人の未来に希望があらんことを。