前回の勢いのまま、『ドンブラザーズ』第2話の感想。
全話連続で感想をかけるかは分かりませんが、ウェブ配信のある回までは書いていきたいところ……!
・井上敏樹先生の集大成!?
今回もまた、謎が謎を呼ぶ展開、それを追う主要人物、周りを彩るヒーロー、それぞれの事情、颯爽?と現れる謎のヒーロー……
こうした流れを見ると、井上敏樹先生が脚本を務めた「『仮面ライダーアギト』(2002年)だ!」と古のオタクとしては懐かしさを感じたり。
一方で、飲食代を金銭ではなくアートで払うシーンは『仮面ライダーキバ』(2008年)的でもあり。
意図的なものではないにせよ、本作は井上先生の集大成的なものになるのではと期待しています。1年もありますしネ。
ただ、序盤はとにかく謎!謎!謎!で引っ張った『アギト』と違って、怪人を倒し、人を救うというわかりやすさもきちんとあるのが印象的。
何も考えずに、ただドンブラザーズの爽快な活躍が楽しかった!というだけでも観れるのが良い。
前回も感じましたが、わかりづらいものをわかりづらいまま出すのではないスタイルに、井上先生をはじめとする制作スタッフの熟練したワザを感じます。
・戦士の宿命?
今回、ドンブラザーズ各人の事情が掘り下げられたことで見えてくる共通項。
それは、はるかと同じくスマホ画面に現れた奇怪な”目”によってえらばれたこと。
そして、少なくとも3人に、多かれ少なかれ不幸な出来事が降りかかっていること。
はるかの炎上騒ぎ、つよしのツイてない日々、翼に至っては指名手配犯にまでなってしまいまいます。
これは単なる偶然、と片付けるには出来すぎています。
これが、戦士の宿命なのか、あるいは何か大きな陰謀が渦巻いているのか、今後の展開が気になります。
・顔見せ!顔見せ!顔見せ!
今回で、メインの5人が登場したものの、まだまだ顔見せといった印象を受けました。
猿原真一に至っては、まだサルブラザーに変身していないですしね。
それでも、印象をキッチリ残しているのはすごいところ。
何気に、次回予告も各キャストによるナレーションなのもキャラクターの印象付けに一役買っているよう。
今回、情報量が多いので、短い時間での印象付けが大事ですから。
顔見せと言えば、メインメカと思しきドンモモタロウアルターの活躍もまだまだあっさり。
シリーズでも珍しいサイズのメカ?ですが、ここからどのような活躍ぶりをみせるのか、予測不応ですね。
その分というべきか今回もドンゼンカイオーが大活躍。フルCGを活かして、同じくCGの烈車鬼ングとスピーディーな追跡戦が繰り広げられましたね。
ドンゼンカイオーは本当に良く動いてくれるので、ミニプラなどの可動モデルが欲しくなるところなのですが、未だ商品化の予定が聞こえてこないのが残念。
バンダイさんの今後の展開に期待です!
・忍び寄るヒトツ鬼
今回、人にとりつくヒトツ鬼の描写がより突っ込んで描かれました。
やはり面白いのが、VRグラス(科学)を通して妖怪のような鬼(オカルト)が見えるというジャンルの越境が、スーパー戦隊的な『人知れず忍び寄る怪人』というラインでキレイにつながっているところ。
濃いSFもオカルトも同じ番組の中で一体として楽しめるのが、戦隊シリーズのバラエティ豊かなところです。
・電脳空間?
前回に続き、電脳空間的な雰囲気がバリバリの脳人レイヤー。
しかし、なぜこんな空間が現実世界に存在するのか。
よもや『ドンブラザーズ』の作品世界は電脳世界!?という疑惑も湧いてきますが、今回のさなえさんに対するタロウのやり取りを見ると、作品的に『(年を取ることを含めた)生きること』を肯定的に描いているよう。
それを考えると、少なくともあの世界が幻想そのものということは無さそうです。
とはいえ、電脳世界=幻想の世界という典型的な図式は近年廃れてきてもいるのですが、果たして……
・バラバラな4人
今回戦場に集った4人のドンブラザーズ。
しかし、互いのコンビネーションなどは無く、バラバラに敵と戦っている印象。
オンラインゲームで偶然同じステージに居合わせたプレイヤーとか、こんな感じになりそう。
それを強引にまとめるのが、色々な意味で一段上の立場にいるドンモモタロウ。
必殺技も、彼の音頭が無いと始まらないようですし。
こんな彼らが今後どのような関係性になるのか、あるいはならないのか。
そして、桃井タロウはもしかしてイロイロと知っているのでは、という疑惑も自分の中で芽生えていたり。
脳人たちは何者か、脳人レイヤーとは何か、なぜヒトツ鬼が出現したのかetc,etc……
もしかして、桃井タロウに聞いたらだいたい答えてくれるのでは!?
いや、一番ナゾなのが、そのタロウなわけですが。
そんな謎だらけの今後も含めて、次回に期待です。