『仮面ライダーリバイス』35話、遅ればせながら簡単に感想をば。
正直、厳しい展開になってきた、というのが本音です。
いえ、ライダーたちの状況、ではなく。
『大二が無謀にも赤石長官に突っ込んで負ける』という展開を3回(本話では2回……2回!?)も短期間で繰り返すという。
物語の都合上、勝たせるわけにいかないという事情はよく分かりますが、フラストレーションのたまりやすい流れを、あまりにも連発しすぎる印象。
とはいえ、しかしながら、そんななかでも見所はあったので、観ていこうかと思います。
・頼れるお兄ちゃん
メインが大二ということもあり、良きブレーキ役として機能していたのが一輝。
大二の説得こそできなかったものの、動揺するバイスとのやり取りはほっこりしましたね。
ただ、「そもそも悪魔ってなに!?」。いやバイス、そう思ってるの視聴者だから!
・光と玉置
今回、もう一つのほっこりポイントが光の姿。
何気ない言葉に迷いを振り払う光の姿が、暗いストーリーにあって、一筋の光明のよう。
コミカルな玉置も良い。君はそのままでいてくれ。
いやまぁ、仮面ライダーオーバーデモンズの活躍シーンはゼロと言っても良いわけなんですが。
・悪の本性、赤石長官
今回の見どころは、ノリノリで悪の大演説を始める赤石長官!
ロケ地の妙により、最小限の小道具で軍事施設に見えるのが良いですね。
……しかし、はて悪の大演説?
今回、面白いのが、長官は決して嘘いつわりを言っているわけでないこと。
圧倒的な力を持つギフの存在を人々(どこ?)に開示。
その事実に対して、そこに自分の主張を乗っけているだけ。
そこが、赤石長官の狡猾さ。
同時に、人類を退化させるという長官の真意も見えてきて、実に面白いなと。
要するに「世界は滅亡だ!人類はおしまいだ!」と言っている人なんですが、それを人々に強いることで悪性が生じる。
他者を自分と同じレベルの絶望=諦観まで堕落させたい、という『仮面ライダー』の悪役としては珍しいタイプ。
まるで伝承の悪魔のような振る舞いです。
その実、単純にクソ野郎であり、小悪党であり、それだけに人間的で生々しい。
同時に、人々を堕落させようとすること、特に朱美さんや大二にこだわるのは、長官の人間味/弱さの発露にも見えたり。
要は彼、自分と同じ考えを持った仲間が欲しいのではないかな?と。
「あなたの言う通りだ、あなたは正しい」
そう言ってもらえることを望んでいるようにも見えます。
・地球外生命体ギフ
そういう重要な説明をヌルっとするな。
・失われ行くもの
朱美さんに続き、スカイベースまで失った大二。
視聴者にとってはイマイチ衝撃度が低いのがナンですが。(我ながらこんっなに思い入れが無かったとは、スカイベース……)
三度目の正直ならぬ大敗を喫した大二。
そんな彼の前にあらわれた赤石長官は何を語るのか。