ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

劇場版『ゆるキャン△』 簡単感想

 アニメ『ゆるキャン△』の劇場版を観てまいりましたので、簡単に感想をば。
 
 物語の時系列は、原作よりもずっと後、主人公たち5人が大人になってからのこと。
 ひょんなことからキャンプ場作りに参加することになって……というお話。
 全然違う職業に就いた5人がキャンプ場を作る……というのは一見突飛ですが、ある程度納得できるような説明が無理なく入れ込まれているのは良かったですね。
 いやそれにしたって、働きながらキャンプ場づくりというのは、みんなトンデモない体力オバケだなぁと思わずにはいられないわけですが。
 
 2時間映画としては、驚くほどシナリオに起伏を設けていないのが、むしろ『ゆるキャン△』らしいというところ。
 こんなに時間があると、ついつい(特に意味のない)イベントを盛り込んでしまいそうなところを、見事「いつもの『ゆるキャン△』らしさ」を貫いたスタッフの皆さんに感服するほかありません。
 当然、シナリオの起伏が多くない一方で、ディテールがミッチリ詰め込まれているので、退屈という印象は全くありません。
 テレビシリーズを気に入った方はすんなりと楽しめるのではないかと思います。
 
 TVシリーズの時点で素晴らしかった自然の風景の作画もやはり緻密。自分としてはココが一番注目でした。
 ほかにも、バイクの作画も2Dのシーンが多く、手間暇がかかっているなァと感じられたり(TVシリーズ同様、3DCGが使われているシーンもあり)
 また、グルメアニメもかくやというくらいに食事シーンは特に多いのですが、いずれも単調にならないあたりが、演出の妙を感じます。
 登場人物の作画も勿論素晴らしいのですが、それ以外にも見どころが多いのが楽しいところですね。
 
 ファンサービス的な演出として、テレビシリーズの要素も大小様々に入れ込まれていて、よくこんなに入れ込めるものだなぁと関心することしきり。
 
 
 ストーリー的には、高校生から大人になったということで、お仕事モノのエッセンスが入っていたのが面白かったですね。
 高校生だった5人が社会人をしているというのは不思議な感覚でした。
 特に志摩リンのお仕事描写は多いのですけれど、毎日満員電車に揺られたり、土日休みが「久々」だったりと、高校時代と比べてなかなかに忙しくなっていることが伺えます。
 けれど、それがリンにとってイヤなことではないという扱いが良かったですね。
 いえ、視聴者視点では忙しそうだなと感じられるのですが、リン自身は「仕事キツい……」といったことを言わないんですよね。
 自分が好きでこの仕事をやっているというのが(ほかの4人からも)感じられる。
 そのうえで、楽しいこととしてキャンプ場づくりをする。
 困難もあったりはするのですけれど、5人が人生を楽しんでいることが一貫して感じられたのが実に良かったですね。
 すべてが高校時代のままではいられないけれど、5人の人生が幸福なものであることが感じられたのが何よりもうれしい作品でした。