ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

『ダーティペアの大跳躍』簡単感想

 

 ゲーム『アリス・ギア・アイギス』とのコラボイベントで興味を持った『ダーティペア』の原作本を読了。
 銀河を股にかけて大暴れするダーティペアこと、ユリとケイの大活躍を描くシリーズの最新刊。
 コミカルなスペースオペラの金字塔、と言うことで、軽妙簡潔な文章、二転三転するスリリングな展開、と一息に読んでしまいました。
 ダーティペア異世界へ!と言う導入には、すわ近年(2016年発行)の異世界ファンタジーへの対抗か!?とも思ってしまいますが、舞台は”別の”SF世界。
 マルチバース、あるいはパラレルワールドと言う奴で、SFのお家芸とも言うべき題材。(こちらもまたムーブメントの最中ではありますが)
 主人公たちのことを知らない異世界へと舞台がシフトしていくので、小説版『ダーティペア』に初めて触れる自分にも読みやすく感じました。
 メカ甲冑に身を包んだ、異世界のダーディペアとの共闘が一番の目玉。
 異世界の自分同士の交流よりも、ダーディペアが(変則)2チームになるという点に重点が置かれています。……まぁ、同じ人同士の会話って読むほうも大変そうですしネ。
 コミカルな語り口の一方で、ドンドンと人が死にまくるのもまぁこの作品の個性と言うか。
 トホホオチとばかりに語られる惑星壊滅は、大災害への理解度が上がった現代において、ブラックユーモアと同時に、苦さの方もまた強い。
 敢えて作品の個性で突っ切った高千穂遥先生は豪胆と言うべきか。

自分なら、こんなに人が死んでなおカラっと語るなんてムリ!ですもの
 それにしても、アニメ世界の彼女らとは言え、正義感とはイイ感じに無縁なダーティペアたちが、アリスギアの純真な少女たちの前では良い所を見せよう!となるコラボイベントは、やはり良い物でした。