Case.41『目覚める』
組織の、そして自らの情報とテクノロジーで世界平和の夢を叶えるために、人を、家族を、組織をも巻き込んで駆け抜けた男ゼロ。
その男の人生が、閉幕の時を迎えました。
ナイトメアが単独で世界を崩壊に導くべく動き出す。
今までずっとCODEの内ゲバをやっていたようなものなので、長かったなぁ……としみじみ。
とはいえ、元を正せばCODEがコード・ソムニアで夢を繋げたのが原因なので、やはり一番悪いのはCODEなわけですが。
ナイトメアたちも、最初から能動的に世界崩壊を望んでいたと言うより、状況が整ったからやるか~!くらいのテンションですし。
多くの悲劇が巻き起こる今回ですが、ゼロを始末するための流れが入念でしたね。
ゼロがエージェントとして切り捨てた男ノクスと、ゼロがゼッツシステムに利用しようとしていたカタストロフゴアナイトメアがCODEに出現。
自らの夢を叶えるために利用した存在2人が、ゼロの命を終わらせる死神として機能すると言う因果。
もっとも、ノクスとしてはCODEの情報とテクノロジーを潰すことが目的で、ゼロの命を奪うことの優先度は低かったようではありますが。
それでも、CODEの情報とテクノロジー=物語の肝となるゼッツもコード・ソムニアも、ゼロが生涯をかけて作り上げたもの。
ソレを忌み嫌い、潰すべきものとするノクスもまた、ゼロの人生を否定する者として物語の舞台に上がったと言えるでしょう。
ノクスが”今・この瞬間”と言う最高に間の悪いタイミングで動いたのは、ザ・レディ=ファントムゴアナイトメアの後押しがあったわけで、ノクスもまたナイトメアに利用されていたと言えるかもしれません。
とはいえ、同盟相手であるザ・レディがファントムゴアに取り込まれ、今や生きているか死んでいるか、おそらくは後者に等しい状態、夢を叶えられなくなった衝撃は計り知れません。
そんな彼女の声で「夢を叶えるなら、今よ」と言われたら、動かないわけにはいかなかったのでしょう。
そんな思いの交錯する小鷹と富士見の関係が熱い生身戦闘に昇華されるのは嬉しい誤算でした。
仮面ライダーゼッツ対ノクスの戦いの戦いは、長くは無かったものの、シブめの風切り音や特殊能力を巧みに使った戦いぶり、それにカタストロムを観るノクスの一人称視点など見どころ満載でした。
施設から脱出するあと一歩と言う所でカタストロフゴアナイトメアのブラックケース(攻撃)を受けるゼロ。
死に際に夢の中へ引きずり込まれ、カタストロフの手で倒されると言う惨い最期に。
それでも、「私は自分の、自分たちの夢を信じる」と啖呵を切り、笑う。
たしかに、惨い最期ではありますが、それ以上に楽しい人生だったのだろうな、と言う感想が優るエンディング。
自らの夢(エゴ)の為に全てを利用し続け、その罪を自覚し続けた人生。
けれども、さいごには息子/完成品から一定の理解を得られ、彼に自らの夢を託すことができた。
(ついでに罪の清算とか苦しく面倒なことをせずに終われた)
まさに、人生の絶頂期。
司令官ゼロ、最期まで夢に生き、そして夢に死んだ男でした。
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