ムソウノカキオキ

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『爆上戦隊ブンブンジャー』第18話簡単感想

バクアゲ18「始末屋は気に食わない」

 ハシリヤンの依頼を受けて、5人の始末を心ならずも請け負う事になってしまったブンバイオレット。
 一方、大也はバイオレット=焔先斗の過去に迫っていた……。
 
 と、言うわけで、対立を経てのブンバイオレット加入回。
 とはいえ、ヒーロー同士の戦いは最小限に抑えられていたのが、本作ならではのバランスを感じます。
 
 思えば、ヒーローものの追加戦士は伝統的に5人との本格戦闘に陥ることもある存在。
 ときに、ヒーロー同士の命のやり取りが物語を盛り上げることがあるのも事実ですが、それが仲間になった後のドラマに大きな影を落としては本末転倒。
 なので、今回は、戦わざるを得ないブンバイオレットと、戦いたくないブンレッドの、最小限のバトルでドラマをしっかり見せてくれるのがお見事。
 
 そして明かされる先斗の過去。
 親を亡くし、孤独だった先斗。幼くして、十分な庇護を受けられなかったであろう彼は、居場所を偶然出会った宇宙の始末屋に求めた……。
 子どもだけでは、自分の環境はどうしようもない、と言う現実に通じるままならなさがあります。
 (ところでまだ見ぬ始末屋の皆さん、シルエットだけでも自己主張が素晴らしい方々でしたけれど、いずれ登場してくれたりとかするのでしょうか?)
 
 過去のことは変えられない。
 しかし、範道大也は”今”、焔先斗の言葉にならない悲鳴を聞き入れることを決意する。
 
 「余裕が無ければ見えるものも見えない」と言う言葉は、大也の金銭的に余裕のあるヒーローとしてのスタンスを肯定する言葉。
 範道大也のような大人・お金持ちになりたい、と思う人が一人でもいて欲しい、と思わされますね。

 今回、大也と先斗の関係にフィーチャーしていた分、ほかの4人の出番は控えめ、かと思いきや、ビュンディーとともに人質を颯爽と助ける見事な活躍。
 柔らかい言葉で子供に避難を促す未来、先斗の大切なカードを取り戻す玄蕃、と個々の姿もお見事。
 ブンバイオレット加入回でありつつ、そこに留まらない魅力を発揮してくれるのは嬉しい限り。
 
 そんなブンブンジャーの正義感に触れて、守りたいものを守るために立ち上がる焔先斗=ブンバイオレット。ごく個人的でささやかな望みが拡がって、ハシリヤンと言う大悪に立ち向かう想いへと結実していく、と言うのは5人とは違った方向で民間人ヒーローらしいですね。

 一方で悪逆非道の限りを尽くすのが、我らがサンシーター。
 先斗の大切な『紙切れ』をスリ取り、人質が助けられれば「人質ドロボー」と罵る。
 コイツら、自分たちがどれほど人様を傷つけているのか、まるで想像できてねぇ!?
 おちゃらけていても、彼らもまた極悪なハシリヤンの一味。
 ブンブンジャーの皆さん、お仕置きお願いします!と思わずにはいられません。
 
 と、言う訳で本日のブンブンキラーロボ・二刀流。
 ソードグルマーのベースになった伝説の剣が、遂にロボの装備品へとランクアップ。
 
 そこへ颯爽と現れたビュンディー=ビュンビュンマッハーロボの助太刀で見事快勝!

 親友との10年越しの再会を果たす先斗。
 妻子がいる、と言うのが10年と言う時の流れを感じさせます。
 ここで、始末屋二人が何も言わずに去って行く……と言うお馴染みのもの悲しいシメ、のではなく、旧交を温め合う流れになったのが良かったですね。
 宇宙人のビュンディーも無事受け入れられるのも嬉しい。
 
 一方、人知れずバイオレットのことを報告している調武さん。
 電話の向こうの誰かが、今後姿を現すことがあるのでしょうか……?