第15話『脱走グラニュート』
協力関係にあったことが明らかになったニエルブと酸賀。
とはいえ、両者が完全な味方同士と言う風ではないので、どう転ぶかは未知数な関係性。
お菓子のことを「好きな人は多いんじゃない?」とどこか他人行儀に言う酸賀の姿は、ズレた人格を暗示するよう。
一方のストマック家。
エージェントからシータの死を聞くランゴとグロッタ。
ドライな対応を取るランゴとグロッタですが、少なくとも彼らにとって想定外の出来事であったことには違いないようで。
果たして、この事態が彼らにどのような影響を与えるのか。
ショウマたちを狙うロジョー。
動機が、ライダーをストマック社に差し出せば闇菓子がたんまりもらえる……と何の保証も無いことを勝手に思っているから、と言うのが何とも短絡的。
しかし、そんな彼の行動が、ショウマと絆斗をかき乱すことに。
少しずつ敵の内情を知りつつも、敵の被害者である以上、グラニュートを信用できない絆斗。
クリスマスプレゼント(『賢者の贈り物』が青い鳥文庫版!?)のやり取りなど、二人の間にしっかりとした絆が生まれつつあるからこそ、苦しい展開。
一方、謎めいた新人バイト、ラーゲ9も動き出す。
グラニュート世界から人間界に行くルートを、顔を覆って教えない、と言う扱いに、イヤなリアルさがあります。
バイトたちはいやが上にも元の世界に帰るわけにはいかない、と言うストマック社の悪辣さが際立ちます。
裁判関係者に薬を注射して次々とヒトプレスに変えるラーゲ9。少なくともまったくの善人には見えない彼の真意は果たして。
ライダーを捕えるべく、ジープに接触するロジョー。
ジープが彼の頼みを聞いたのは、ショウマへの怒りに燃えているのか、ロジョーを拒否する気力も無かったのか……。
ともあれ、後の戦闘ではジープのエージェントが大活躍することに。
ケーキングフォームを手こずらせる姿は今なお驚異的。
ケーキングフォームのデコレーション能力で、ガヴの武器で戦うホイップ兵。
必殺技の後ろで、「やった!」とばかりに手を上げている姿が微笑ましい。
一方の絆斗=ヴァレンも変身エフェクトをロジョーの足止めに使ったり、プロレス戦法を見せたりと見どころが多い。
しかし、ロジョーとエージェント2体を相手には一歩及ばず。
果たして、追いつめられた絆斗の運命は……。