現在絶賛公開中の『トランスフォーマー 最後の騎士王』を遅ればせながら観てまいりましたので感想を書かせていただきます。
ネタバレは無しで行こうと思います。
・あらすじ
トランスフォーマー、それは宇宙のかなたにある『サイバトロン星』からやって来た、”生きたロボット”。
そのトランスフォーマーの創造主クインテッサの魔の手が地球に迫っていた。
地球を守るカギになるのは、『アーサー王伝説』に語りつがれている魔術師マーリンの杖。
さぁ、戦いの始まりだ!
・シリーズものの一作ではありますが……
爆発、アクション、荒くれ者、カーチェイス、メカ、あと爆発。
こういったモノが大好きな方ならば、過去のシリーズを観ていなくても十二分に楽しめると思います。
兎にも角にもド派手な映像を楽しむ映画なので、何も考えずに観られる娯楽として仕上がっているかと。
一応、前作までの繋がりとか、次作への伏線めいたものもありますが、本作の内容にそこまで食い込むものではありません。
・印象に残りやすい新キャラクターたち
ロボット、人間問わず、新旧様々なキャラクターが登場する本作ですが、各キャラクター達に印象に残るようなシーンや見せ場が用意されているので登場人物が多すぎるという印象はありません。
少女イザベラはのっけから大爆発を走り抜ける活躍を見せますし、新ロボであるホットロッドが使う時間を止める銃はユニーク。
過去の作品には、名前もオモチャもあるのにちょっとしか登場しない(けれどもそこが愛されている)ジョルトと言うキャラクターがいました。
しかし、本作はそれなりにキャラクターが多いにもかかわらず、”ジョルト的”な扱いを受けたキャラクターはいませんでした。
そこは「監督、キャラクターの捌き方が上手くなったなぁ」などと上から目線に思ったり(笑)
・チョイ役のトランスフォーマーも気になる
そんななかでも完全なサブ・モブキャラクターとして登場するトランスフォーマーもいます。
そうしたキャラクターでも、中々に印象的で、「コイツはどんな姿に変形するのだろう」と鑑賞しながら想像してみました。
トランスフォーマーシリーズは映画で少ししか登場しないロボットでもオモチャが発売されることが在るので、彼らのオモチャ化がさらに期待がかかります。
・ストーリーは……
ハッキリ言って爆発の添え物と言った印象。
トランスフォーマーで『アーサー王』ネタをやろうというのは良いと思うんです。
日本のトランスフォーマー・アニメでもサムライ・ニンジャネタをやった作品もありますし、映画の前作『トランスフォーマー ロストエイジ』ではオプティマス・プライム(トランスフォーマーのリーダー)が剣を手に騎士のような大立ち回りを見せてくれましたし。
ただ、「今までの映画でお馴染みのトランスフォーマー達は歴史の裏側で活躍してきたんだよ!」と言う設定は、「お前ソレ後付け設定じゃろ」と突っ込まずにはいられませんでした。
多分、過去の映画版トランスフォーマーシリーズそのものとはいかないまでも、スピンオフ小説やコミックとは思いっきりムジュンした設定になってるんじゃないかなぁ、といらんこと考えたり。
もちろん、「○○は実は宇宙人だったんだよ!」というエンタメの王道を否定するつもりはありません。(この映画シリーズでも過去に似たようなネタやってますしね)
ただ、この映画トランスフォーマーシリーズの場合、なまじ過去4作の積み重ねがあるので、「大丈夫?設定破綻してない?」と考えてしまいます。
ストーリー重視の作風でもありませんし思い切って、過去のシリーズとの繋がりをリセットしてしまっても良かったんじゃないかな、という気もします。
・ファンサービス
とはいえ、ストーリーがつながっているからこそ、過去の作品に登場したキャラクター達が本作に顔をだすと言うファンサービスが出来たのは事実。
具体的には、レノックス大佐やシモンズと言った以前の作品の主要人物です。
「犠牲なくして勝利なし」という過去の作品で印象的なフレーズも使われています。
過去の作品との繋がりはストーリーを無駄にフクザツにしてしまうと言うデメリットもありますが、こうしたファンサービスも実現できるという楽しみもありますね。
・つまりどういうことかと言えば
爆発やアクションでテンションを上げたい時、ストレスを発散したい時etcに手放しでおすすめできる映画だってコトです。
シリーズを追いかけていなくても楽しめますし、シリーズを追いかけている人ならより楽しめるポイントもあります。
ストーリー?とりあえず考えるな。
ポップコーンとアルコールをお供にすることをお勧めします。
もちろんあなたが未成年でなく、なおかつ映画館でマナーを守れるならですが。
暴れるのはトランスフォーマー達に任せましょう。
何しろヤツらはどんな酔っぱらいでもできないような、最高に危険なマネを魅せてくれるのですから。
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