東映公式アプリ『TTFC(東映特撮ファンクラブ)』にて配信中の、『魔進戦隊キラメイジャー』スピンオフ作品『ヨドンナ』『ヨドンナ2』を視聴しましたので、遅ればせながら感想をば。
現世に復活しようとする悪の幹部ヨドンナは、キラメイレッドの恋人である柿原瑞樹に取り付いてしまう。その柿原がふとしたことから悪事の証拠を手にしたことで、ヨドンナと柿原のコンビはヤクザと戦う羽目になってしまう……と言うお話。(すげぇ話だ)
「セクシーバイオレンスアクション!」と言う売り文句にたいし、「言うても去年までやってた子供向け作品の番外編でしょう?」と思っていたのですが、蓋を開けてみれば看板に恥じない、恥なさ過ぎるセクシー&バイオレンスでした。
もちろん、直接的なエログロ映像は避けられているのでそこは安心ではあるのですが。(だいたい流血くらい)
それでいてきちんと迫力のある映像になっているのは、さすが坂本浩一監督と言うべきか。
ヨドンナと柿原さんと言う、本編中では接点の無かった2人の関係も、きちんとドラマとして成立して良いです。
……ただ、有料アプリ限定作品とはいえ、つい去年まで放送していた戦隊シリーズのスピンオフとしてアリなんだ……と言うのは少しだけ、ほんの少しだけ思うところはあったり無かったり。(『仮面ライダー』なら気にならないんですけどね、きっと)
(明示されていないとはいえ)人が死んだり殺されたり、と言った描写も多いですし。
テレビの『キラメイジャー』はヨドン軍と言うファンタジーなフィルターが入っていたのに対して、今回は非合法な暴力団と言う身近で生々しい脅威が直で柿原さんと言う普通の女子高生に襲い掛かるわけで。
ヤクザの行うショッキングな悪事を柿原さんが観てしまったり(視聴者は観ていない)、柿原さんの体でヨドンナが(おそらく)ヤクザの人間を殺して?しまったり、といった強烈な描写には思わず「アリなの!?」と感じてしまったり。
まぁ、当の柿原さんは全く気にしていないのですが。
柿原さんがサバサバしていると言うか、バイオレンス映画の文法だからと言うべきか。
同時に、キラメイダンスなどの『キラメイジャー』要素もきちんと活きていて、「これは『キラメイジャー』のスピンオフなんだ」ということは忘れられません。
まるで激甘な物と激辛な物が同じ皿に載っているような不思議な作品です。
これが露悪趣味とかでなく、「ファンに向けての作品です」として出てくるのか、スーパー戦隊。
懐が広すぎると言うべきか、何と言うか。
とはいえ、ヨドンナの”ワルな魅力”は失われておらず、彼女のファンなら必見。
加えて、『キラメイジャー』の知識はそこまで必要では無いですし、TTFCに入っていてヨドンナ役の桃月なしこさんのファンですとか、ちょっと過激な映画を観たいですと言う方にもお勧め。
2作合わせて約1時間なので、サクっと観れますし。
もちろん、よいこは見ちゃダメ、と言う但し書きは着きますが。
いや、悪い子でも子供は駄目では!?