ムソウノカキオキ

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『仮面ライダーガッチャード』第32話簡単感想

 第32話『現る大王!人形たちのジレンマ』

 

 今回はクロトーメイン回。
 主人公と上手く絡めれば敵側の人を主役級に据えられるのは良いですよね。
 さらには坂本浩一監督初登板と言うことで、アクションと見せ場をたっぷり詰め込んだ30分のジェットコースタームービー。
 特に、BGMのパワーで進めていく洋画っぽいスタイルはまさに坂本監督!と言ったところ。

 一方、別の世界で暗躍する悪の組織ハンドレッド
 万一スピンオフを観ていないと「誰!?」となるところですけれど、宝太郎が「誰!?」状態なので、そこまで視聴に差しさわりが無いのが嬉しいところ。
 ハンドレッドの皆さんは『ガッチャード』の世界に迷い込んだ挙句、冥黒の王の錬金術に巻き込まれた不運ではありますが、彼らも彼らで暴力を厭わない迷惑な存在。
 それにしても、原典では機械兵士であったカッシーンに”変身”する人間(?)が登場するとは。
 あくまでもカッシーンと同じ姿をしていると言うだけで、中身は別物と言う事なのか。たとえば、仮面ライダーレジェンドやディケイドのように。

 苦悩のクロトー。
 心の底では姉妹との絆を欲しながら、力と戦いにすがる姿が危うい。
 かつて命を救われた宝太郎と呉越同舟することになるのですから、運命とは分からない物。

 一方、錬金アカデミーではラケシスを通して冥黒の三姉妹の設定深掘り。
 やはり、三姉妹は人造人間=ホムンクルスだった、と。
 用語が用語だけにいつか拾ってくるだろうと思っていたので、「遂に来たか!」と言う思いですね。
 三姉妹に重い宿命を感じさせながらも、人間になれるのでは?という結論にあっさり辿り着いてしまうのがプロフェッサー鏡花。
 鏡花さん、やはりマッドな一面はあるんですよね。底抜けの良い人でもあるんですけどねえ……。
 
 そうした設定の掘り下げにより、奇しくも宝太郎が彼女らを救おうとするのが自然な流れとして見えることに。
 錬金術によって作られた命、という点はホムンクルスとケミーも共通するところ。
 まぁ、宝太郎はそこまで考えて動いていない気もしますけれどね、ケミーのときから。
 
 ハンドレッドとの攻防を繰り広げながら出口を追い求める宝太郎とクロトー。
 クロトー=宮原華音さんがアクションができると言うこともあり、中には痛みを感じさせるアクションも。今回はクロトーの苦悶・苦悩の表情が印象に残ります。
 
 宝太郎も大奮闘。生身での立ち回りはもちろん、変身後はヘヴィなライトニングジャングルとスーパーガッチャード、とフォームチェンジにも出番があるのも嬉しいですね。

 宝太郎との対話を経て吹っ切れたかに見えたクロトー。
 おなじみの挿入歌をバックに立ち向かう女性幹部と言うのも彼女が初なのでは!?
 サブタイトルにも、歌詞にある”ジレンマ”を入れているのが粋です。


 ドレッド二式の大暴れ。
 グリオンのときはすぐに三式となってしまったので、ここまで暴れてくれるとは実に嬉しい。
 そして、プラチナガッチャードとのダブルライダーキック!
 一貫して敵であり続けたドレッドだからこそ、実にアツい展開。
 二大ライダーからのオーバーキル気味な攻撃で容赦なく消滅してしまうアルファが少し可哀想ではありますね。悪意人形と同じノリとは言え。
 
 それだけに、戦闘後の二人の訣別が悲しい。
 冥黒の王ギギストによってクロトーに与えられた『望むもの』が、三姉妹の絆ではなく、新たな力であるのが切ない。
 果たして、冥黒の三姉妹は一体どうなってしまうのか―――と言う所で、次回は『レジェンド』回!!