スマートフォン用ゲーム『fate/grand order』(以下『FGO』)を始めたので、先日『Fate/stay night TV reproduction』Ⅰ、Ⅱを観てみました。
2006年に放送されたTVアニメ版『Fate/stay night』の総集編です。ベースになっているのは原作ゲーム『Fate/stay night』の基本ルート(以下『fate』ルート)。
2010年の劇場用アニメ『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』(以下『UBW』)公開にあたり制作(編集)されたものです。
なぜ観たかと言えば『fate』と言う作品の原典と言うやつにちょっと触れてみたいと思ったのですね。
『FGO』的に登場”サーヴァント”(英霊)をまとめると、
アルトリア(セイバー)
エミヤ(アーチャー)
クー・フーリン(ランサー)
メデューサ(ライダー)
メディア(キャスター)
佐々木小次郎(アサシン)
ヘラクレス(バーサーカー)
ギルガメッシュ(真アーチャー)
以上8名となります。
また、疑似サーヴァント、イシュタルと一体になっている遠坂凛がエミヤ(アーチャー)のマスター(召喚者)として登場。
さて、肝心の『Fate/stay night TV reproduction』の内容ですが、アニメ総集編の常として、ネット上での感想を見るとあまり評判は良くなかったようです。
しかし、実際鑑賞してみると決して悪いものでは無いように感じました。
24話のTVアニメを2時間ほどに圧縮しつつ、ギリギリのところでストーリーを追える構成。
もちろん、展開が早くて多少分かりづらい所もありますが、気になったらTVシリーズや原作ゲームを手に取れば良いわけですし。(ゲームには無料アプリ版もあるよ!)
言ってみれば『fate/stay night』の入門編として上手く出来ています。
そも、この映像を『UBW』にあたっての宣伝用と捉えれば、その役割を十全に果たしていると言えましょう。
今の目から見るとキャラデザは多少時代を感じないでもないですが、作画崩れもなく。(ってか10年ほどで絵柄の流行り廃りがあることを実感して戦慄しました)
何より音響、音楽関係が素晴らしい。キャスト変更が本作から現在に至るまで殆ど無いと言うのはそれだけ役にハマっていたということでしょうし、
幻想的なBGMはファンタジーな英霊同士の戦いを盛り上げてくれます。
ゲームで活躍しているキャラクター達のかつての活躍ぶりを堪能するという面では申し分ない映像でした。
さぁ、次は『UBW』だ。映画の方の!(ダイナシ)
以下雑記
・ハサンは不遇?
真アサシンこと呪腕のハサン先生の初出も『Fate/stay night』なのですが、『fate』ルートではろくすっぽ出番が無いので未登場。今年公開予定の映画『Fate/stay night Heaven's feel』を待ちましょう。
今でこそキャラとして認知されておりますが、一時期『ハサンは不遇』という自虐ネタがあったとか。
それはなるべくしてなったのでしょうねぇ。『Heaven's feel』以外では文字通り影も形も無いんですから。
・グロ描写に関する表現
元々がX指定のPCゲームということで、残酷な描写も間々ある『fate』シリーズ。
この総集編でも2箇所ほどショッキングな描写があります。
ただ、いずれも直接的な表現を控えており、この作品・時期における残酷表現と原作再現に対する姿勢が感じられます。
・意外と美味しいポジ?のライダー陣営
鑑賞前に「弱体化」、「噛ませ」、「メデューサは『Heaven's feel』が本番」とまぁ散々な評判を聞いていたライダー(メデューサ)陣営。
しかし、蓋を開けてみれば第1クール終盤の強敵という割に美味しい立ち位置だったように感じます。
”無能”マスターのワカメこと間桐慎二くんも『全校生徒を巻き込んだ学校内での戦い』という美味しい状況を演出した、エンタメ的には重要なキャラクター。
この後アーチャー、バーサーカー、アサシン、キャスターと在庫一掃セールよろしくもとい怒涛の勢いでサーヴァントが脱落していくことを考えると、この2人は十分すぎるほどに出番をもらってるんじゃないでしょうか。
百聞は一見に如かずという言葉を体現した、味のあるキャラクター達と言えるでしょう。