ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

『シリーズ怪獣区 ギャラス』 簡単感想

 TTFCで配信されている『シリーズ怪獣区 ギャラス』を視聴いたしましたので遅ればせながら簡単な感想をば。
 
 路地裏のバー『道標』。年下の恋人エリカ(奥仲真琴)を手酷く振った男、隼人(南圭介)。それを見つめるバーのマスター(山本康平)と傷の女(長澤奈央)。バーからの帰り道、隼人はエリカの黒い情念が化身したかのような怪獣ギャラスと遭遇する……と言うお話。
 
 怪獣もの、ではあるものの、ギャラスが少女の情念の化身?だったりと全体の雰囲気は妖怪モノっぽいのが独特の雰囲気を生み出している良作。

 ”怪獣”を妖怪とか幽霊とかに置き換えても成立するお話なんですよね。
 
 怪獣ものってだいたいたくさんの人が逃げまどっているイメージがあるんですけれど、その役は隼人が1人で担っているのも、怪奇映画チック。
 
 ここが巧いなと思ったポイントで、巨大怪獣作品ってたくさんの人のリアクションを描かないと嘘くさくなりやすい感じがあります。
 怪獣なんて大きなものが暴れて、誰も気づかないなんてありえませんからね……普通なら。
 
 ところがこの作品では、妖怪モノの流れ(と隼人1人が不思議な世界(怪獣区?))に迷い込んだことをほのめかす描写)があるので、逃げまどうのが隼人1人でもそこまで違和感が強く無い。
 ホラー、ファンタジーの文法でストーリーが作られているんですよね。
 
 ギャラスの活躍シーンも迫力があって、ミニチュア特撮の良さが感じられます。
 本当に隼人の頭上にいるようで、観ていて「どうやって撮っているのか」と気になってしまいました。カラスの怪獣なのに四つん這いになるのもユニーク。
 なので、本編よりもボリュームのあるメイキングの満足度も高めでした。
 
 本編は17分なので、隙間時間にサクっと観やすいのが魅力。
 
 TTFCでは本作も含めたコミカライズ『シリーズ怪獣区』もあるので、ライトに触れるのも良し、メイキングなども含めてディープにガッツリ楽しむも良し、とさまざまな楽しみ方もできる作品だと思います。

 

『ヨドンナ』『ヨドンナ2』簡単感想(ネタバレなし)~”よいこは見ちゃダメ”な『キラメイジャー』~

 東映公式アプリ『TTFC(東映特撮ファンクラブ)』にて配信中の、『魔進戦隊キラメイジャー』スピンオフ作品『ヨドンナ』『ヨドンナ2』を視聴しましたので、遅ればせながら感想をば。
 
 現世に復活しようとする悪の幹部ヨドンナは、キラメイレッドの恋人である柿原瑞樹に取り付いてしまう。その柿原がふとしたことから悪事の証拠を手にしたことで、ヨドンナと柿原のコンビはヤクザと戦う羽目になってしまう……と言うお話。(すげぇ話だ)
 
 「セクシーバイオレンスアクション!」と言う売り文句にたいし、「言うても去年までやってた子供向け作品の番外編でしょう?」と思っていたのですが、蓋を開けてみれば看板に恥じない、恥なさ過ぎるセクシー&バイオレンスでした。
 
 もちろん、直接的なエログロ映像は避けられているのでそこは安心ではあるのですが。(だいたい流血くらい)
 
 それでいてきちんと迫力のある映像になっているのは、さすが坂本浩一監督と言うべきか。

 

 ヨドンナと柿原さんと言う、本編中では接点の無かった2人の関係も、きちんとドラマとして成立して良いです。

 

 ……ただ、有料アプリ限定作品とはいえ、つい去年まで放送していた戦隊シリーズのスピンオフとしてアリなんだ……と言うのは少しだけ、ほんの少しだけ思うところはあったり無かったり。(『仮面ライダー』なら気にならないんですけどね、きっと)

 

(明示されていないとはいえ)人が死んだり殺されたり、と言った描写も多いですし。

 

 テレビの『キラメイジャー』はヨドン軍と言うファンタジーなフィルターが入っていたのに対して、今回は非合法な暴力団と言う身近で生々しい脅威が直で柿原さんと言う普通の女子高生に襲い掛かるわけで。

 

 ヤクザの行うショッキングな悪事を柿原さんが観てしまったり(視聴者は観ていない)、柿原さんの体でヨドンナが(おそらく)ヤクザの人間を殺して?しまったり、といった強烈な描写には思わず「アリなの!?」と感じてしまったり。

 

 まぁ、当の柿原さんは全く気にしていないのですが。

 柿原さんがサバサバしていると言うか、バイオレンス映画の文法だからと言うべきか。

 同時に、キラメイダンスなどの『キラメイジャー』要素もきちんと活きていて、「これは『キラメイジャー』のスピンオフなんだ」ということは忘れられません。

 

 まるで激甘な物と激辛な物が同じ皿に載っているような不思議な作品です。

 

 これが露悪趣味とかでなく、「ファンに向けての作品です」として出てくるのか、スーパー戦隊

 懐が広すぎると言うべきか、何と言うか。

 

 とはいえ、ヨドンナの”ワルな魅力”は失われておらず、彼女のファンなら必見。

 

 加えて、『キラメイジャー』の知識はそこまで必要では無いですし、TTFCに入っていてヨドンナ役の桃月なしこさんのファンですとか、ちょっと過激な映画を観たいですと言う方にもお勧め。

 

 2作合わせて約1時間なので、サクっと観れますし。

 

 もちろん、よいこは見ちゃダメ、と言う但し書きは着きますが。
 
 いや、悪い子でも子供は駄目では!?

映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』簡単感想

 現在上映中の映画『シャン・チー』を観てまいりましたので、遅ればせながら簡単に感想など。

 

 まず、シャン・チー(シム・リウ)とケイティ(オークワイナ)の悪友コンビの、”普通の人”らしい雰囲気が良かったですね。
 観ていて、どこかですれ違っていてもおかしくなさそうな、なんなら今日電車で一緒になっていた外国人がショーンとケイティかもしれない、くらいの身近さを感じる雰囲気が出ていました。
 マーベルヒーロー映画って、美男美女や頭の良い人たちが大暴れ!みたいなイメージがあったので、本作のような雰囲気はなかなか新鮮でした。
 いや、イケメンがキメ顔でビーム撃つのも言うのも好きですけど(笑)
 もちろん、シャン・チーの過去はアイアンマンやキャプテン・アメリカに勝るとも劣らないくらいヘビーなものです。
 しかし、演じるシム・リウさんが醸し出す雰囲気から、身近な存在として―――それこそ自分の友人のように感情移入しやすかったり、身近な問題として考えられる適度なリアルさが感じられました。
 脚本や演出の妙もあるのでしょうけれど、シャン・チーは他のマーベルヒーローと比べて『悲劇的でドラマティックな過去の持ち主』と言うよりも『ごくありふれた(しかしそれだけにヘビーな)難しい家庭環境で育った青年』と言う印象が強く残りました。

 

 ドラマチックな綺麗どころ担当は、シャン・チーの妹のシャーリン(メンガー・チャン)の担当。ですが、この役者さんも良い表情を見せてくれるんですよね。
 基本的には、マンガチックな悪女だぜ!みたいな雰囲気を醸し出しながら、家族に対する複雑な思いをふと覗かせる姿が魅力。

 

 そして、個人的なMVPはシュー・ウェンウー(トニー・レオン)。
 彼が悪役・ボスキャラとして理想的だったのが良い。
 格好良い。
 強い。
 賢い。
 格が違う。
 傲慢。
 スーパーパワー。
 余裕がある。(内面はガタガタ)
 そして、
 格好良い。
 
 もちろん、他の登場人物と同じく、人間的な弱さの描写もありますが(それがさらに彼を魅力的にしている)、それをさしひいてもトニー・レオン、もといウェンウーがとにかく格好良い。
 格好良いトニー・レオンをみる目的で映画館に行っても良いくらいです。
 
 そんなクールなお父さんから、いかにもキー・アイテム(ヤバイ方)っぽいテン・リングスを受け継いだシャン・チー。
 イケメンヒーローがひしめき合う中、彼は今後その力をどう使うのでしょうか。

fgo『カルデア・サマーアドベンチャー!』簡単感想

スマートフォン向けゲーム『fate/grand order』で現在開催中のイベント『カルデア・サマーアドベンチャー! ~夢追う少年と夢見る少女~』の感想を簡単に書かせていただきます。

 特設サイト(コーナー)が作られていたり、ピックアップガシャがすげーいっぱいあったりと大変に気合が入った作りでしたね。

 

 それだけに、大変に楽しませていただきました。

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映画『プロジェクトV』簡単感想

 現在DVDが絶賛販売中の映画、『プロジェクトV』の簡単感想です。

 

 カンフー映画のレジェンド、ジャッキー・チェンが主演とされているので勘違いしてしまってましたが、『カンフー映画』ではなくて『アクション映画』なんですね。

 

 なので、ガンアクションあり、カーチェイスあり……と多種多様なアクションが観られる、文句なしの娯楽作でした。

 もちろん、カンフーアクションもありますけれども。

 

 そして、美女も。

 

 まるで坂本浩一監督が喜びそうな……と感じるあたり、ベタベタなジャッキー映画的なものを敢えてやっているのかもしれません。

 

 序盤の、トウガラシを使った眼つぶしなど、ジャッキー映画のオマージュも多いそうですし。

 

 ストーリーとしては、『トン(ジャッキー・チェン)率いるチーム”ヴァンガード”が依頼人とその娘を守る』
 これだけおさえていればOK。

 

 ヴァンガードは一貫してヒーローとして描かれ、悪役は分かりやすくワル、ヒロインは可憐……とじつに分かりやすい。


 ついつい『裏切り者の出現』、『悪役の崇高な目的』など深刻なドラマを入れたくなる当世の映画としては珍しいくらい娯楽性に振りきっています。

 

 ちょくちょく『中華的道徳観』みたいなものが感じられるところもありますが、それはそれでお国柄が感じられて興味深い。中国の映画ですから、そっちの人が楽しめるのが第一ですしね。

 

 だからと言って話が盛り上がらないと言うことは無く、ヴァンガードの主要メンバーはきちんとキャラ立ちしているし見せ場もあり。

 

 ここまで娯楽映画のお手本のような作品に仕上げるのは、スタッフ様方の非常に高いスキルがあってこそなのでしょう。