勇壮なワンダバで始まり、アンリ隊員のレポート仕立てで今までの戦いを振り返る……かと思いきや、深夜の職場の独特な空気感ただよう密室劇。
戦闘シーンは回想シーンで担保しつつ、基地内での密室劇を展開するのは、前作『デッカー』の総集編『シャンブル・ロック』を思い出したり。
序盤は、アースガロンの活躍を振り返りつつ、アンリ隊員とヤスノブ隊員の会話劇。
ウラの無い2人の会話は、観ていて実に和やか。
ただ、アンリさんに褒め倒されての返しが「ナンボか救われます」なんですよね。
ほんのり重い一言。
やはり、アースガロンが怪獣撃破をできていない現状を一番気にしているのはヤスノブ隊員なのかもしれません。
Mod.3、ゲバルガとバザンガ同一星出身説、とちょくちょく伏線をはさみつつ、ヤスノブ隊員は退出。おやすみなさい、いやホントしっかり休んで、大忙しのヤスノブ隊員。
次いで、エミ隊員とアンリ隊員。
キャイキャイとした女子トーク、で終わらないのがアンリ隊員らしい。
「アンリさんって、どういう人なんでしたっけ」とは、同僚に対する雑談のフリとしては引っ掛かりのある感じ。
あからさまと言えばあからさまなので、探っているのを察してくれるならそれでも良いですよ、と言う一周回って信頼を感じる ような気もします。
相手の方を向いていなくても表情豊かなアンリ隊員。雑談モードに入ってリラックスしたのか、髪を解くシーンに人柄が見えて良い感じ。
対して、表情があまり変わらないエミ隊員が、これまた人柄が垣間見えるような、逆に謎めきを増したような。
話した経歴も、どこまで虚実入り混じっているのやら。
ところでコイバナ、すっごい良い所でフェードアウトしたなぁ!?
一方のテルアキ副隊長とゲント隊長。
テルアキにブレーザーに対する見解を聞かれ、背を向けて応じたり、あるいはその話し振りに迷いが滲むゲント隊長。
迷いがあるのは、テルアキも同じ。
現状はブレーザーが頼もしい味方か、あるいは未来の脅威か、の二択を現在進行形で突き付けられているようなもの。
ブレーザーにはブレーザーの意志や都合があって、それが時に人類とぶつかることもありうる、と言う展開は、シリーズとしてもありそうで無かったですしね。
「それで良いんじゃないか?」と食い気味に遮り、自分の意見を述べたり、と話しづらい話題を何とかするためか、会話の流れを少々強引にコントロールしようとする、ゲント隊長らしからぬ(?)一幕が垣間見えました。
ゲント隊長がヒーローに見えるからこそ、時折見えるこうした弱さ、人間らしさにはついつい反応してしまうところ。
このシーンだけ観るとゲント隊長、「実は黒幕側の人間で、ブレーザーを追及されるとマズい事情があります」と言われても納得しそうなアヤしさがあるくらい(笑)
この会話が、テルアキの疑心に繋がる……なんて鬱展開は避けて欲しい所。
まぁ、そのあとブレーザー命名の理由を嬉々として聞くあたり、二人の間に良い信頼関係があることが感じられますけれどネ。
前回の戦い、チルソナイトソード大活躍を振り返りつつ、「少しは気持ちが通じてきたってことで良いのか?」とストーンを見つめるゲント隊長。
やはり、迷いがあるのはゲント隊長も同じ。
果たして、ゲント隊長とブレーザーの関係はどうなっていくのやら。
ゲント隊長とアンリ隊員の和やかにも見えるやり取りで幕。もちろん、データが消えたのはガッカリな話ではありますけれど。
そして次回、デルタンダルとの戦いの裏でエミ隊員の暗躍……?