・見どころ満載な第2話
記事を書く前に3、4度見直しましたが、いやァ、面白い!
それだけ見どころの多いエピソードでした。
気軽に見直しができるあたり、良い時代になったなァと感じるところ。
それはアクション的な見どころであり、ミリタリーのディテールであり、会話劇としての面白さであり……と、とにかく見どころが多く、どのポイントに魅力を感じた視聴者であっても引き付ける、素晴らしいエピソードでした。
・説明は最小限に、見どころはたっぷり
「どれで怒られんだろ?」
冒頭のゲント隊長のセリフ、その後に至る説明を端的に説明してくれる一言。
ココに象徴されるように、説明は短く行い、その分ドラマとして魅せたいところはたっぷりと取っているのがこの第2話。
言葉にするとカンタンですが、それをやってのけたスタッフ、キャストの皆様の腕前が冴えています。
・愛嬌のある隊員たち
俺が行く(気遣い)なゲント隊長。
カタすぎるがゆえにおかしみのあるテルアキ副隊長。
ちゃっかりしているところも感じさせる女子組、エミ隊員とアンリ隊員。
そして、最後の最後で美味しい所を持っていくバンドウ隊員。
単に有能なだけではなく、どこかわたしたちの隣にいそうな、人間的な親しみを感じさせるのが素晴らしい。
防衛隊の隊員となると、ともすると、はるか遠い所にいる存在と感じられそうなところを、親しみを感じられるのは、演技演出の素晴らしさが感じられます。
この回で『推し』が決まった視聴者さんも少なくは無いのでは?
一方で、各メンバーに関しては、まだまだ分からないところも多く、この魅力的な隊員のことをもっと知りたい!と思わせるところもまた見事。
・深海怪獣ゲードス
ソフビ等々ではクリっとした瞳のあるようにも見える、一見して愛嬌のある怪獣ゲードスくん。
しかし、本編ではバザンガと同様、眼を爛々と輝かせるやべェ奴。
ヒトが海に対する敬いを無くした時に現れるといういわれは、巨大な存在に対する畏怖が感じられます。
一方で、カマボコを食べてる様に対するSKaRDのリアクションは人里へ降りてきたクマに対するソレ(笑)
超常的な存在でありつつも、ソレが既にこの世界に当たり前にいることが感じられます。
そんなゲードスに対して、「やれることをやろうか」と言うゲント隊長に、彼のスタンスが感じられます。
ある意味では、「俺が行く」と言うのは他人に当たり散らさず=期待しすぎず、自分にできることをやるゲント隊長のストレス耐性の高さを感じさせる言葉と言えましょう。
・目指す先といつもの味
2話の特撮シーンは現実そのものと完全に言うには、第1話に比べると普段のウルトラシリーズに近い感じ。
いや、それでも臨場感たっぷりに合成されていますが。
第1話のあまりにもヒリヒリとした空気と比べると、ミニチュア倉庫を吹き飛ばすゲードスの姿は安心感すら感じたり。(とはいえ、本編を見るとそこまで気にもならなかったり)
オープンセットでよりのカットを撮ったり、ひき(っぽい)のカットをミニチュアと合成したり、と臨場感が感じられる演出。
「なんなんだろうなぁ、この低予算感」というゲント隊長の言葉から連想されるように、撮影では実際に撮りたいモノに対して、予算はジャブジャブとはいかなかったのが実情かと思われます。
それでも、怪獣出現を止めなければならないものとしてしっかりと演出するスタッフ、キャストの皆様の仕事ぶりが光ります。
・アースガロン
オープニングからして、『2号ヒーロー』的な立ち位置を感じさせる23式特殊戦術機甲獣アースガロン。
ラストで、顔面がキャラクターの正面に来るサマは『エヴァンゲリオン』を思わせたり。
しかし、これまで怪獣の対処に後手に回っていた防衛隊がなぜこんなモノを持っていたのか……。
そんな、謎めいたアースガロンが、これからどのような活躍を見せるのか、楽しみです。