今回は、大企業の陰謀に挑む、スパイアクションテイストの強い一篇。
一方で、いつものように不可思議な怪獣をどうやって攻略しようかと試行錯誤する防衛隊の姿も健在。
もちろん、特撮シーンは大迫力で、クリオネ怪獣レヴィーラの人知を超えた姿が描かれます。
今回はガッツリとエミ隊員にスポットが当てられていますが、他の隊員もそれぞれの立場で活躍しているのが印象的でした。
アースガロンで立ち回るアンリ隊員。
新兵器やバックアップでいぶし銀の活躍を見せるヤスノブ隊員。
いつもの通り「俺が行く」と出張る(しかも有能な)ゲント隊長。
大胆な動きを取りがちな隊長やエミ隊員に対するオカン役、ブレーキ役として機能するテルアキ副隊長。
いずれも「いるだけ」にならず、それぞれが奮闘しているのが好印象でした。
メインとなるエミ隊員。
17歳からこの世界(防衛隊?諜報活動?)にいる、と過去がサラっと語られました。
一見なかなかにハードな経歴とも思えますが、本人としては今の仕事を楽しんでいるようでもあります。
ゲント隊長たちも、彼女の経歴を特別扱いしたりしないのは、個人的にはむしろ好印象。
若くとも、諜報任務に関してはスキ無しと呼べる大活躍。後半、いかにも若者らしい反発心を見せる……かと思いきやそれすらも演技。
一方で、他の隊員もそれぞれの得意分野の情報ではエミにも劣らないと言うあたりが、それぞれが対等の能力・関係を感じさせます。
SKardメンバーは今のところ、それぞれが理想的な大人(ただし万能では無い)として描かれているようにも見えますが、それが果たしてどうなっていくのか、注目です。
また、クールな秘書姿を見せるエリ隊員をはじめ、オシャレな衣装が多く見られるのもポイント。
ゲント隊長の私服(変装)も、水族館に紛れるシンプルさでありながらも、さりげなくオシャレ。シーンに応じて変わっていて、二度目の青いシャツは後のシーンでプロテクターとあわせることも(メタ的に)考えてでしょうか。
曽根崎社長のスーツも、いかにもベンチャー企業のお金持ちが選びそうな服。
こうした細部の作りこみが、オトナびたスパイアクション回といった雰囲気を演出しています。
スーツでのアクションもカッコ良いものですしネ。
決戦は第1話以来の夜間戦闘。
スパイラルバレードの光は本当に夜闇に映える。
目まぐるしく入れ替わるヒーローと怪獣の姿は広いビル街の中を戦っていると言う趣。
苦戦するブレーザーに、エミ隊員は液体窒素を使った作戦を提案。
それは、曽根崎の冷凍装置と言う言葉がヒントになったのか……?
脚本のスマートさが光ります。
次回は、アンリ隊員のメイン回。
幼馴染が彼女とは好対照なメガネ女子、と言う対比が分かりやすくて良いですね。
そんな彼女の故郷で起こる騒ぎとは!?