ムソウノカキオキ

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『ウルトラマンブレーザー』第9話簡単感想

 

 ウルトラシリーズに時折見られる異色回、そこに新たな名作が加わりました。
 正直、これはまさにTVで観る舞台劇、いやむしろ舞台劇で観たかったぞ!?
 
 今回の私服パート(待てい)は冒頭のアンリ隊員。
 黒とイエローのランニングウェアで勤務中とはイメージを変えつつ、普段通りのポニーテールなのでアンリ隊員なのが一目で分かります。
 一方、回想シーンでは髪形を変えつつ、ブルーのジャージでSKaRD制服とのイメージ統一を図る。
 服装を通してキャラクターイメージを統一を図る演出が光りますね。
 

 


 SKaRD側のドラマは姿を見せない参謀長からの、アースガロン爆速修理の無茶ぶりを受けるシーンから。
 メカ担当として当然の嘆きを訴えるヤスノブ隊員ですが、仕事を抱え込みがちだった当初の様子からの変化が見られて感慨深いですね。
 そんな彼をフォローするテルアキ副隊長の姿は、SKaRDのオカンポジションが定着していることが垣間見え、SKaRD内における人間関係の変化が垣間見えて面白いですね。
 意に添わぬ指示に対応しなくてはならない、と言うのはセミ人間側のドラマと通じるところがある、と言えなくも無いかも?
 ただ、ハルノ参謀長の無茶ぶり、実際に怪獣が出たと言う状況を見ると、結果としては名采配だったともも言えるんですよね。
 これは、参謀長が有能であることを意味するのか、あるいはまた別の事情があるのか。
 今後の展開が楽しみです。
 
 一方、ゲント隊長とブレーザーの関係の掘り下げも。
 まるでワンコか子供に対するような語り掛けをするゲント隊長が、らしいというかなんというか。
 やはり、数年前に隊長が遭遇した光る少年がブレーザーなのでしょうか?
 何気に、変則的な変身シーンでゲント隊長が明確にブレーザーの姿へ変身する様子が描かれたのも大きなトピックでしたね。
 
 そして、楽団の演奏に操られて現れるガラモン。
 ガラモンと言えば、ウルトラシリーズのマスコット、ピグモンと同じビジュアルを持っていることが特徴。
 そんなガラモンの久々の登場に、何かしらの”配慮”が加えられるのかな?と思いきやさにあらず。
 ユーモラスな動きこそ見せるものの、アースガロンとブレーザーを追いつめる強敵として登場。
 アースガロンを貫き、隊長たちを命の危機に陥れる恐ろしい存在として描写、最期は血を吐き、部品をまき散らし爆発四散……
 愛らしく、無害なピグモンのイメージを情け容赦なくひっくり返してくれました。
 それは、どこか人間として平和に暮らしていたセミ人間たちが侵略者と言う本来の姿に戻るドラマとシンクロするようでもありました。
 
 今回、セミ人間を演じる方々が音楽家と言うことで、楽器を扱う姿が皆さん説得力がありました。
 楽器を扱う指先やメンテナンスをする様子など、彼らは日ごろから楽器を扱っているのだな、ということが素人にも一目で感じられます。
 なればこそ、楽し気に音楽を奏でる姿とはまるで違う、侵略のために音楽を奏でる姿には迫力がありました。
 ツクシのおじさんの回想シーンはアンリの問いに答えるように始まったものの、きっとアンリには知られていないのだろうな、というのが切ない。
 ラスト、客席から断絶されたかのような舞台の上から語り掛ける、ツクシは侵略部隊、否、楽団のリーダーとしての責任を全うしたのでしょうね。