ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

爆上戦隊ブンブンジャー第1話簡単感想


 スーパー戦隊最新作、まさに最高の滑り出しを見せてくれました。

 何よりも、車の魅力を映像の中核に置いているのが、全編通して素晴らしい効果を産んでいます。
 ビジュアルだけでも魅力的な光岡・ロックスターをもとにしたブンブンスーパーカー。(ミニカーが手に入れづらいのが悔やまれる!)
 それをこれでもか!とばかりに魅力的に撮りながら、物語上のギミックとしても存分に動かしてくれています。
 これはドラマ制作の常識かもしれないんですけど、動いている車の中でのシーンは、それだけで画面に動きが生まれるんですね。実際に周りの景色が動いて見えるし、移動しているので事態が停滞している印象が無い。そのため、常に事態が動いている印象を受けます。
 さらには、車移動のシーンが多いことで、より広い範囲が物語の舞台になっているように感じられます。
 車って姿形がカッコ良いよね、車は遠くに行けるよね。
 言葉にすれば当たり前かもしれませんが、作品全体のモチーフである”車”に真摯に向き合ったことで素晴らしい映像が生まれたように感じます。
 車を使った撮影は、その分手間がかかるので毎回とはいかないかもしれませんが、初回にして車モチーフのヒーローに相応しい疾走感が生まれていました。
 
 現代日本を舞台とする作品で、メインキャラクター全員が大人、と言うのもシリーズでは随分と久々に感じます。
 結婚が人生の選択肢の一つとなり、自ら働いてお金を稼ぎ、着たい服を自分を選び、そして車をブン回す。
 子どもたちに、大人の姿を垣間見せたり、疑似体験させてくれるような作品になるのかもしれませんね。


 ブンブンジャーは、ヒトやモノを届ける届け屋に付随して戦闘行為もある。
 悪党をやっつけるためにチームがあるのではなく、それとは別に”お仕事”としての活動がメインと言う職業戦隊の系譜に位置する……と言う設定をドラマを通して見せてくれるのが鮮やか。
 世界、人類を悪の手から守る……などと大きなことこそ言ってはくれないものの、市井の人々に近しい視点に立って、目の前の危機から救ってくれるのがこのタイプのヒーローの魅力。
 今のところは敵”ハシリヤン”も危機には違いないもののそこまで大規模では無いのでバランスが取れているとも言えます。
 まぁ、範道大也(ブンレッド)は市井の人々よりも結構なお金持ちなわけですけれど(笑)
 
 自分のハンドルは自分で握る=一人の人間が自分の意志で人生の岐路を選び取る。
 志布戸未来(ブンピンク)が自らの意志で、ブンブンジャーへの加入と言う道を選び取ることがドラマの軸。
 今回は完全に未来が主人公で、ゲスト的な護衛対象のポジションにあった彼女がチームに加入するまで、と言うチームものの王道を行くストーリー。
 「アタシはアタシ自身を、アタシの思う所へ届ける」
 未来の決意が3人のブンブンジャー並び立ちと言う『戦隊』らしい見せ場に繋がっていく流れが鮮やか。
 未来の心の動きは、戦闘以上のメインと言えるほどに素晴らしく、いずれはハシリヤンが全然絡まない『届け屋』のドラマも観てみたいなとも感じました。
 
 巨大戦にあってもドラマが停滞していないと言う点も感動。
 オーソドックスな戦隊フォーマットですと、等身大戦の段階でドラマは決着していて、巨大戦はドラマと大きくかかわらない豪華なオマケ……と言うことも少なくはありません。

 (これは、気合の入ったロボ戦は等身大戦とは別のチームが独立して撮影すると言うドラマ制作上の事情がある以上仕方のない所でもあります)
 しかし、今回はより気合が入っており、特にハイウェイ空間での戦いは『運転屋』未来=ブンピンクの大きな見せ場として、ドラマ的にも重要な場面に位置付けられています。
 合体バンクを活かしつつも、「ブンドリオに仲間として迎え入れられる未来」と言うドラマを演出するのも見事。

 こうして見事結成され爆上戦隊ブンブンジャー。
 しかし、ブンブンジャーとは、ブンドリオとは、ハシリヤンとは何者か?
 そして、未来は鳴田射士郎(ブンブルー)に認めてもらえるのか。
 謎と不思議に満ちた、ワクワクドキドキな旅立ちを感じさせる第1話でした。