ムソウノカキオキ

管理人の好きなこと(アニメ、特撮、オモチャetc)についてつらつらと語っていくブログです。色々遅いですが、よろしければコメントなどもお気軽にどうぞ

アギレラフリオ(豪)関係のこと~仮面ライダーリバイス感想~

仮面ライダーバイス』の敵役(?)、アギレラ様とフリオくん=玉置豪、主人公たちに劣らないほど、ドラマでは注目な2人ですよね。

 

視聴者の多くは二人のことを憎めない存在と感じているのではないでしょうか。

 

そのベースにあるのは、2人の関係性……ではあるのですが、その形成過程はちょっぴり歪。

 

アギレラにとって玉置は、自分が八つ当たりしようが、デッドマンズから追い落とされようがとにかく着いてきてくれる、言わば理由なき忠犬。

 

一方、玉置としては「救って頂いた」という強烈な理由がベースにある。

17話の相関図によると、アギレラ様的には「忘れちゃった」とのことですが。

 

18話でアギレラは自分の意志で玉置の命を救いましたが……コレ、本人も言ってるように一人にされたく無いからじゃねえかなあ。

 

他者への慈しみといったものを十分に発揮できるほどアギレラのメンタルが成熟してるかは、正直疑問があります。

 とはいえ、それはデッドマンズという狭いコミュニティで育てられたという環境的なものがデカいので、彼女のせいでは無いのですが。

 

 玉置はアギレ様のことを、頑張ったらご褒美をくれる主だと思っていそうではありますが、アギレラ視点ではむしろ逆。

 

 なかなかにすれ違った2人、ではあります。

 

 けれど。

 

 その上で出力される感情が、『互いにとって互いが大切』であるという良心であることは確か。

 

 個人的には、そこにエモーショナルなものを感じるのです。

 

 どれだけ勘違い、すれ違い、間違いだらけだったとしても、互いの互いに対する親愛はしっかりと存在する。

 

 その想いだけは、2人の間で本物なのではないでしょうか。

 

 玉置はどんな状況であれアギレラのために行動することを厭わないだろうし、アギレラは玉置を簡単に切り捨てられるほど非情ではない。

 

 この点は信頼して観られるな、と。

 

 しかし、それだけにこの2人の関係は、いつか終わりが来るだろうとも感じます。

 

 勘違いだらけの女王様と忠犬関係は、いつまでもそのままというわけにはいかない。

 

 それが破滅的な破綻なのか、互いの成長による関係性の昇華なのかは、現時点では何とも言えませんが(そもそも、まだ決まっていない気がする……!)

 

 願わくば、2人の未来に希望があらんことを。

ド素人が観た『呪術廻戦0』感想その2~『ホラー』と『ジャンプ』の2柱~

 前回に引き続き、劇場版『呪術廻戦0』の感想をば。

 『作品の肝となる(と思った部分)』編です。

 コアなファンの皆様に比べるとド素人すぎて恥ずかしいことしか書いていない気もしますが(笑)、ちょっとしたお楽しみになれば幸いです。

 (以下、ネタバレ注意)

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ド素人が観た『劇場版呪術廻戦0』感想 その1~全体の感想~

 先日、話題のアニメ映画『呪術廻戦0』を観てまいりました
 自分は原作・アニメともに追いかけてはいなかったのですが、作画がすごいことを聞いていたのと、今回の映画は原作を知らなくても大丈夫なエピソード0であることを聞いて観ることにした次第です。
 正直、いまから2クールのアニメを追いかけるのはちょっぴりツラい(苦笑)
 それでも、事前にYoutubeで放送記念特番をチェックするくらいのことはしました。
 いささか時間がかかってしまいましたが、ようやく感想を言語化できたので、『全体の(普通の)感想』と『作品の肝となる(と思った)部分の感想』の2記事に分けていきたいと思います。
 いずれも、サクっと読める分量なので、作品を観終えた方のちょっとしたお楽しみとなれば幸いです。

(以下、ネタバレ注意)
 

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fgoイベント『ツングースカ・サンクチュアリ』感想

 クリスマスイベントを早めに展開して、クリスマス当日には殺伐とした本筋を進行するという豪快な進行を見せた『fate/grand order』。

 果たしてそれは、レイド戦という運営からのクリスマスプレゼントだったのだろうか……。

 というわけで、『fate/grand order』のイベント『非霊長生存圏ツングースカサンクチュアリ』の感想行きます。

(以下、ネタバレ注意)

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『メイキング・クリスマス・パーティー!』全体感想(fgoクリスマスイベント)

 遅ればせながらクリスマスイベントの感想を書かせていただきます。

 

 今回、とにかくド直球の王道クリスマスだったなと感じました。
 「あの人』と縁のあるマルタさんがサンタというところからしてそうですし(ルックスもわかりやすくサンタ!)、『クリスマスパーティーを成功させよう!』というのもわかりやすい。

 

 クリスマスにルチャをしたりボクシングしたり、と変化球が多めだった昨今のクリスマス事情を考えると一周回って新しさすら感じます。

 王道といっても決して安易ではなく、マルタさんの過去?やをピックアップしたり、印象深いけれど意外と絡みをまだ見ていないキャラクター同士の絡みがあったりと良いバランスに。
 カルデアキッチン組のしっかりとした絡みを読みたかったというファンも多いのでは無いでしょうか。
 あと、クリスマスパーティーの場面、画像のみで絡むサーヴァントたちの破壊力がすごい……すごい……。(語彙力)

 

 全体としてはほのぼの&小粒な印象にまとまっていますが、それでもパーティーメニューの書き下ろしイラストが使用されていたりとリッチ感もバッチリ。
 正直、ユーザーとしても毎回ぐだぐだクラスに大ボリュームのイベントがドカドカ来られてもまいってしまうのです(苦笑)

 

 今回のイベントはそんな中での小休止ではありつつも、ユーザーのツボを程よく押さえた良いシナリオでした。
 もちろん、本格的にクリスマス抽選を回していたマスターはだいぶ大変だったかもですが(笑)


 さて、今週には早くも『非霊長生存圏ツングースカサンクチュアリ』がスタート。
 因縁深いタマモヴィッチ・コヤンスカヤとの堂々決着となるのか、それとも……。

 漫画『永世乙女の戦い方(1,2巻)』 感想

 1,2巻が『booklive』 さんで無料公開されていたので、かるく読了。
 『永世』と言う言葉を知らなかったので、最初は「なんの漫画?」 と言う感もありましたが、読み終えると、なるほど確かに、 これは『乙女の戦い』だ!


 あらすじをまとめると、17歳の女流棋士、 早乙女香が強豪棋士たちと盤上で苛烈な戦いを繰り広げるお話…… と言ったところでしょうか。(サイアクなまとめだ!)


 自分は全くもって将棋のルールが分からないので、 読みながらずっと「へー」と言っているような有様だったり。
 しかし、将棋初心者のお姉さん、支倉さん(編集者・27歳) がサブ主人公的な立ち位置で登場するので初心者でも安心して読めるのが嬉しい。
 
 さて、そんな本作は女の子たちが優雅に将棋を指すお上品な漫画… …ではありません。


 「将棋指しは、負けると死ぬ。」
 そんなモノローグを差し挟むくらい、主人公・ 香にとって将棋は自分の全て、 命そのものと言って過言ではありません。

 そして、その本気度はほかの棋士たちも負けず劣らず。


 そう、彼女たちにとって将棋とは精神的な殺し合い。
 普段は朗らか笑顔の乙女たちが、 試合中は相手をブッ刺しにいかんばかりの、 スゲェ目つきに豹変するギャップがこの作品の持ち味なのです。
 ( 主人公、試合中はだいたい単行本の表紙のような表情をしています)


 ねぇ、このコたちの手に持ってるのは将棋の駒だよね? なんでナイフ持って無いの?


 実際、作中のイメージシーンでは表情にふさわしいサスペンスフルな絵面も見られます。
 それに相応しく物騒なセリフ回しも少なくありません。
 「勝てたら、最高。」を「死んでくれたら、最高。」 と書く将棋漫画は、そうそうないんじゃないでしょうか。


 このように、ヒリヒリするくらい苛烈なこの漫画。
 けれども、いえ、 だからこそドロドロしないバランスで仕上がってもいます。
 なぜなら、登場人物の行動原理が『将棋で勝つこと』 に集約されているから。
 そのため、 試合の外に禍根を持ちこみすぎる展開にならないんですよね。

たとえば、勝つために下剤入りの飲み物を飲ませます、 みたいな展開は今のところ起こりません(1,2巻現在)。
 あくまで正々堂々、実力で相手に勝つ= ブッ殺すことでのみでしか問題解決ができることを棋士たちは分かっているんです。


 そして、その全ては将棋が大好きすぎる結果なのですから、 微笑ましいと言えば微笑ましい。 動物園で狂暴なワニを見守るような微笑ましさですが。


 また、結構コメディもはさんでくれるので、 キャラクターたちに親しみもわく。


 どれだけ激しい喧嘩をしても終わればノーサイド、 みたいな爽やかなヤンキーマンガのような読後感があります。


 個人的なお気に入りは、ライバルの1人?の須賀田空( すがたうつろ)。
 14歳という(女性としての) アイデンティティが確立しきらない年代であることと将棋の世界が ミックスされた結果、 ティーンエイジャー特有の面倒くささが凝縮されたような性格がで きあがっているのが素敵。今回は『吠える犬』 のような立ち位置となった彼女がどう成長していくのか気になりま す。


 乙女たちが命がけの戦いへ真剣に打ち込む姿を見たい、 けれどあまりカゲキな暴力描写や、 昼ドラ的なドロドロはちょっと…… と言う方にもお勧めの一作です。

 

 同作者の『笑顔のたえない職場です。』も良かったし、 この作者さんの本一冊買おうかなー。