最終決戦=ヴァラロン編始動!と言うことで、今回はヴァラロンとの決着がつかず、それどころか、その姿はギリギリまで描かれず、と言う異例の扱いに。
しかしながら、再登場怪獣との迫力のバトルとサスペンスフルな展開で、ググっと引き込まれる回でした。
のっけからデルタンダルとの高速バトル。
空中戦は、自然と普段の地上戦とは異なるビジュアルになって楽しいですが、戦いの最中を切り取る構成が大胆ですね。
今回、必殺技(レインボー光輪!)で怪獣を倒しているのはこの場面だけだったり。
そして、これまでの激戦が祟ってか悲鳴を上げるゲント隊長の体。
過去のシリーズでは『ウルトラセブン』の最終盤[*1を思わせるところですが、今回はウルトラマンであると言う特殊な状況が理由かはハッキリしないのが特徴。
何かと「俺が行く」としがちなゲント隊長なので、もしもブレーザーと一体化していなくともいつかはこんな日が来ていたのではとさえ思えます。
むしろ、ブレーザーまでが彼を殴り倒してでも休ませるという行動に出るほど。
心配する隊員たちの声は、どこまで隊長に届いているのやら
その後見せた、都合が悪くなると相手の発言を食い気味になる、と言うのは13話*2でも描かれた彼の悪癖でしたね。
ゲントさん、コミュニケーションのテクニックはあるけれども、根っこの部分ではコミュニケーションが得意ではないタイプなのが垣間見られます。
同時進行で描かれるのは、エミの追うサード・ウェイブ。
スーパーハッカー感のあるハイテンションなアマチュア天文家オイカワミチヒロにより説明される、宇宙からの脅威ミッチー27の接近。
優秀な光学迷彩でも使っているのか、映像の歪み・ズレとして登場として登場するのは実に不気味。
オイカワ氏は有能ながら、所謂『空気の読めない』タイプではあるものの、その空気の読めなさがユーモアとして機能してくれて、様々な部分でありがたい人物でした。
それにしても、宇宙怪獣≒V99にあれだけ目を光らせている防衛隊がエミ隊員の報告をマトモに取り合わなかったと言うのは少し不可解。
いくらSKaRDが不良部隊(オイ)であるとはいえ、その有能さは分かっているかと思われるのですが……。
そして、今回のメインは二か所同時に描かれるタガヌラー戦。
海外からも救援を要請させるアースガロンですが、向こうでは普段どうやって怪獣退治をやっているのかしら?と疑問にも思ったり。
もしかして、この世界の各国では、怪獣を倒したミサイルのせいでクレーターがたくさんできてたりするのでは……?
ともあれ、アースガロン、ブレーザーがそれぞれで対処しなくてはならないということで、普段以上に緊迫した空気に。
しかも、相手が「おっかないビーム」を放つタガヌラーとくれば猶更です。
一度戦った相手とはいえ、以前とは見え様はかなり違ったバトルに。
ブレーザーによるバンク無しのソード召喚はおおっ!と思わせるところ。
さらには光の鞭を使うタガヌラー。
すんでのところでブレーザーたちに伝えられるのは、タガヌラーが宇宙怪獣(V99)を攻撃していたと言う事実。
ウルトラマンとSKaRDが一転してタガヌラーを援護する形になるのが面白いですね。
結果的には良かったと成果を認めながらも、立場的に見過ごせないと、組織人としては思いの他まっとうな姿勢を見せるゲンカワ司令官。
責任はすべて自分にある、と上司キャラのキメ台詞と共に帰還したのは、我らがハルノ参謀長。
しかし、それよりも、炎にのまれたブレーザーとゲント隊長の運命は如何に!?